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英語への苦手意識が治る5つのポイント(後編)

2016年6月11日(土)

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 前回は5つのポイントの内、3つについて紹介しました。今回は残り2つについて説明します。英語をやり直すきっかけ、あるいはより深く学習するきっかけにしていただければと思います。

ポイント④英日を密着させたトレーニング

 英語と日本語を密接に関連させながら、リスニング+音読を行うと、しっかりとした「英語の土台」ができます。これはチャンク音読とも言われ、通訳者がよく使う練習法とも似ています。

 私たちは、リスニングとリーディングを関連性のないものだと思いがちです。それぞれ「別のテストのための練習」と考えるからです。しかし、「音」を見える形にしたものが「文字」に他なりません。ですので、この二つを切り離すと学習効率が極端に悪くなります。

 ここでは、リスニングとリーディングを結合させ、さらに英語と日本語を密接に関連づけたトレーニングで、確かな一歩を踏みしめましょう。

 練習の手順は、次の通りです。

  • ①日本語で大意をつかむ。
  • ②スラッシュ毎に、英語とその日本語訳を読む練習を繰り返す。
  • ③チェック用英文で、区切り毎に英語と和訳を言えるかをチェックする。
  • ④英文だけを(意味を考えながら)150語/分の速度で読み上げることができるまで音読練習する。発音は多少不正確でも構いません。
 (※)この英文は21語ですので、8秒で読み上げることができれば合格です。
(※)読み方の分からない語句のある場合には、音声合成ソフトやネット辞書を利用して確認して下さい。

<トレーニング用>

  • (大意)IT革命は様々な分野で急速な進歩をもたらし始めており、優れた教育の提供が必須となっている。
(注)英語では主語+動詞がもっとも重要ですので、網掛けをしておきました/語彙、ing形、make=前回参照/to形(不定詞)=第12回参照/itは「それ」と考えておくと「何?」となり、その答えがto以下に示されています。「仮目的語」という文法は特には必要ありません。

<チェック用>

 「こんなの答えを覚えているだけだ」と思う人もいるかも知れません。しかし、たった15分の話です、とにかくやって見て下さい。

(※)私たちは「答え」は見てはいけないと考えがちですが、これは学習を無闇にしんどく、遠回りにします。語学においては、いかに(伸び伸びと)効果的に「答えそのもの」を吸収し、実践的に使うかという点がとても大切です。私の知る限りでは、英語が使えるようになった人、英語で仕事が出来るようになった人というのは、結局のところ「英語をしっかりと吸収した人」です。

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「英語への苦手意識が治る5つのポイント(後編)」の著者

池田 和弘

池田 和弘(いけだ・かずひろ)

大阪観光大学国際交流学部准教授

「学習者に優しい」をコンセプトに、認知言語学、レキシカル・グラマー、エマージェント・グラマー、並列分散処理など最新の知見を駆使して、受験英語と実用英語を融合。日本有数の英語学習法のスペシャリスト。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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