先週の金城ふ頭に続いて、今週も仕事の帰りに夜景を撮りに行った。選んだ場所は名古屋城。最近公開された本丸御殿の写真を見ていたら、天守閣のライトアップを思い出したのだ。
名古屋駅から地下鉄に乗り、栄を経由して市役所駅に。地上に出るとすぐ市役所が目に入る。主婦と子供とサラリーマンが赤信号で待っていた。庶民的な空気に心が和む。
閉まっているのは分かっていたが、名古屋城の東門に寄った。ちょうど中国人観光客が出てきた。数年前から名古屋は中国人観光客が増えた。たまに騒がしいのが難点だが、自分も若い頃は旅行先で興奮することがあったので致し方ないのかもしれない。
東門を後にして、堀の横を通って名城公園に。巨大な堀の周りには小さなトゲの付いた植物が。城を守っているのだろうか。どこか健気だ。
名城公園の入り口で夕陽が射してきた。Flickrでサンビームの写真を見ては、度が過ぎた加工に疑問を感じていたのだが、条件がそろえば加工なしでも撮影できたようだ。
撮影ポイントを探しながら名城公園の中に。私と同じように一眼レフカメラを構えて撮影する男性や、日傘をさしてスマホで撮影する女性。高校生のカップルや子供を連れた若奥さん。幸せの形は色々だ。
この日は30度を超す暑さだったが、時折り吹く風が心地よかった。
堀を西側に回ると、路地や民家が顔を出す。名古屋城の近くに住むというのはどんな感じなのだろう。熱田神宮の時も感じたが、自宅の近くに神聖なシンボルがあるのも悪くない。
熱田神宮の時と同じく、猫がミャーと話しかけてきた。街の野良猫は人に慣れているのか、近づいても離れない。お腹が減っているのだろうか。
軒先きの紫陽花を覚えたての玉ボケで撮影。明日も紫陽花を撮る予定なのだが、綺麗な花を見ると思わず撮ってしまう。
ようやく辺りが暗くなった。最初に撮影したのは重要文化財に指定されている西北隅櫓。月も収めて今回のベストショットに。
もう一枚のベストショットは冒頭の天守閣。目の前にあったフェンスを堀の水に写し込み、障子を演出した。というのは嘘で、後で確認したら障子に見えた。
暗い夜、シャッターを開けて待っていると無性にタバコが吸いたくなる。手持ち無沙汰という理由もあるが、夜の光がバーの雰囲気を醸し出すのかもしれない。
タバコをやめて6年経つが、夜景を撮り続けていると吸ってしまうかもしれない。ラムやウイスキーも合いそうだ。誰か一緒にどうだろう。それほど強くないのでベストショットを撮る前にワンショットで酔うかもしれないが。