【巨人】阿部の意地打!!スアレス打ちで7回一時同点も…
2016年6月11日6時0分 スポーツ報知
◆日本生命セ・パ交流戦 ソフトバンク2―1巨人(10日・ヤフオクドーム)
外角高めの剛球を、阿部は力で押し返した。打球は、強烈なライナーで右翼線へ抜けた。「打って、点を取るしかないと思っていた。コンパクトなスイングで打ち返すことができた」。1点を追う7回無死一、二塁、スアレスの151キロを捉えた。二塁を狙ってアウトになったものの、一時は試合を振り出しに戻した。
7日の西武戦(西武プリ)では、1点ビハインドの4回無死一、二塁から4年ぶりとなる犠打でクルーズのタイムリーにつなげたが、この日はヒッティングで点をもぎ取った。高橋監督が「(強攻?)いつもいつもバントなわけじゃないんでね」と言うように、臨機応変にサインを繰り出している。
右肩の不安で2軍調整していた約2か月間、ファームの試合では一つの決め事をして打席に立っていた。8~10割の確率で打てると判断した球以外、ストライクでも初球には絶対に手を出さないということだ。「不利な状況からでも、なんとかカウントを整えて出塁に結びつけることが大事。(2軍の)若い子たちにも知ってほしかったし、自分にとってもいい練習になると思った」。あえて“足かせ”をつけることで、打席での感覚を研ぎ澄ませた。
10試合で出塁率4割2分9厘と好調をキープしているが、阿部は「智之が頑張っていたのに、打線が点を取れなくて申し訳ない」と頭を下げた。(尾形 圭亮)