動かなくなったスマホを片手に発狂する女性の動画が話題に
事件が起きた場所は香港の地下鉄
動かなくなったスマートフォンを床に叩きつけ、地下鉄の車両内で大きく泣き叫ぶ女性。スマートフォンが動かなくなったことに大きく取り乱し、何度も画面を叩きますが、全く反応しません。しまいには床に叩きつけ、叫びながら何度も踏みつけ出してしまいます。
スマホ依存症の行く末…ノモフォビアとは
スマートフォンが見つからないことでパニックになる人を風刺した漫画。
携帯電話(スマホ)がないことへの恐怖症、携帯電話依存症
ノモフォビアとはNo-Mobile-Phobiaの略であり、携帯電話がないことへの恐怖症、携帯電話依存症のことを指します。(フォビア(phobia)は「病的恐怖症」という意味の単語)
スマホがないと落ち着かない
症状としては、「スマートフォンから隔離された状態に置かれると、落ち着かない気持ちになってしまいます。スマホ依存が進行すると、パニック状態になったり、絶望感を感じたりする場合もあります。
ノモフォビアは携帯電話を自宅に忘れたり、紛失したり、バッテリーが切れるなど、「携帯電話がない(使えない)!」と意識した途端、恐怖や不安に襲われ、体調を崩したり、倒れる場合もあるそうです。
ノモフォビアは世界的な社会問題になっている
最もNomophobia傾向が強かった年代は18~34歳
最もNomophobia傾向が強かった年代は18~24歳で77%、続いて25歳~34歳が68%で続き、3番目は55歳以上のグループでした。
所有するスマホに起きてほしくないことは「紛失」
持っているスマートフォンに起こってほしくないことのランキングも発表になっている。回答者の94%が「紛失」をあげている。74%の人がこれまでに携帯 をなくしてパニックになったことがあると回答している(14%が「絶望した」と回答しており、7%が「悲しかった」そうだ)。
携帯電話が鳴っているように感じる幻想振動症候群
ある研究では、スマホをポケットに入れている人の多くが、鳴ってもいないのに携帯電話が鳴っているように感じる幻想振動症候群に陥っていることを発見したといいます。
人間関係が悪くなる
多くの時間をスマートフォンに奪われると、パートナーや配偶者との関係に悪影響が及ぶことが分かっている。英国のある研究では、現在、多くの人が1日当た り119分を電話に使っている一方、大切な人と一緒にいる時間は97分と、スマートフォンに使っている時間のほうが長いことが分かった。
先進国ではこうした調査が盛んに行われ、デジタル機器の依存症が問題視されてきましたが、最近ではロシアや中国などの新興国などでも大変話題になっており、世界中で急増中だそうです。
スマホ依存をチェックするための20の質問
下記の質問に対して、“非常によくある:5点・よくある:4点・ときどきある:3点・まれにある:2点・まったくない:1点”で判定してみてください。
(1)気がつくと、思っていたより長い時間ネットをしていることがありますか
(2)ネットを長く利用していたために、家庭での役割や家事(炊事、掃除、洗濯など)をおろそかにすることがありますか
(3)配偶者や友だちと過ごすよりも、ネットを利用したいと思うことがありますか
(4)ネットで新しく知り合いを作ることがありますか
(5)周りの人から、ネットを利用する時間や頻度について文句を言われたことがありますか
(6)ネットをしている時間が長くて、学校の成績や学業に支障をきたすことがありますか
(7)他にやらなければならないことがあっても、まず先に電子メールやSNSなどをチェックすることがありますか
(8)ネットが原因で、仕事の能率や成果に悪影響が出ることがありますか
(9)人にネットで何をしているのか聞かれたとき、いいわけをしたり、隠そうとしたりすることがありますか
(10)日々の生活の問題から気をそらすために、ネットで時間を過ごすことがありますか
(11)気がつけば、また次のネット利用を楽しみにしていることがありますか
(12)ネットのない生活は、退屈で、むなしく、わびしいだろうと不安に思うことがありますか
(13)ネットをしている最中に誰かに邪魔をされると、いらいらしたり、怒ったり、言い返したりすることがありますか
(14)夜遅くまでネットをすることが原因で、睡眠時間が短くなっていますか
(15)ネットをしていないときでも、ネットのことを考えてぼんやりしたり、ネットをしているところを空想したりすることがありますか
(16)ネットをしているとき「あと数分だけ」と自分で言い訳していることがありますか
(17)ネットをする時間や頻度を減らそうとしても、できないことがありますか
(18)ネットをしている時間や頻度を、人に隠そうとすることがありますか
(19)誰かと外出するより、ネットを利用することを選ぶことがありますか
(20)ネットをしていないと憂うつになったり、いらいらしたりしても、再開すると嫌な気持ちが消えてしまうことがありますか
20~39点=ネット依存度低、40~69点=ネット依存度中、70~100点=ネット依存度高
スマホ依存症の深刻な症状
記憶力が低下する
あ る男性は近年になり記憶力が低下したと感じるようになり、電話番号、数字、人名などを忘れることが多くなった。「今は母の番号しか覚えていない、母の番号 には同じ数字が4つあるからだ。妻に電話をかける時は、かけ直すのでなければ、思い出すのにしばらくかかる。上司から何かを指示されても、三歩も歩かない うちに忘れてしまうことがある。友人も私と同じようなことがあると語っていた」
6割が記憶力低下
18〜64歳の人を対象にした「スマホ所有率、使用習慣・時間」に関するアンケート調査では、337人の有効回答が得られた。
そ れによると、スマホの所有率は若者が最も高かった。調査によると、3Gのスマホを所有している人は304人で、全体の90%を占めた。そのうち85%は 18〜40歳となった。2Gの携帯電話を使用している人は33人で、そのうち29人が55歳以上となり、2人が携帯電話を使用しないと回答した。
スマホを5年以上使用している人は94%、8年以上は52%となった。1日のうち携帯電話を使用する時間が4時間を超える人は58%、2時間を超える人は85%となった。1時間を超えないと回答した人は10%のみとなった。
スマホを使用している人のうち、60%以上の若者は記憶力が低下し、忘れっぽくなったと回答した。
スマホを使いすぎると記憶力が低下する理由
デ ジタル製品への過度な依存、情報検索が記憶力よりも重要な位 置を占めるに伴い、脳の記憶を司る部分が怠けるようになってしまいます。記憶力が十分に訓練・刺激されず怠けた状態になっていれば、記憶力は自然と低下 し、集中力の欠 如、記憶力の低下などの症状が表れるようになります。
役立つ情報に対する処理能力を低下させる
マルチメディア時代においては大量の情報に触れ、これを処理しなければならなりません。電子機器への過度な依存により、大量の「ゴミ情報」が脳に流れ込み、記憶を妨げ、役立つ情報に対する処理能力を低下させます。
スマホは記憶力低下の他にもこんなことを引き起こす可能性がある
1・ストレートネック
・首の骨には生理的弯曲といって軽く前方にカーブを持っているのですが、ストレートネックというのは言葉どおり、この生理的弯曲が少なくなり、見た目にはまっすぐに近い状態になってしまうことを言います。
・ストレートネックは頭が首よりも前に出るため、首や背中の筋肉によって負担がかかり、慢性的な肩こり、首のこりに悩まされやすくなります。首を曲げても下部頸椎は動かないため、手のしびれや頭痛、めまい、目の奥の痛み、吐き気といった症状が出ることもあります。
・20、30代の女性に多い症状です。
2・小指の変形(テキストサム損傷)
・スマホの持ち方には人によって差がありますが、小指をスマホの底に置いて支える、という持ち方をすると、第1~第2関節の間の部分に、スマホの重みがかかり、小指の変形につながっているのではないか、と推測されています。
・「変形」以外にも、小指が「しびれる」「痛みを感じる」あるいは「タコができる」といった症状を報告する人も多く、Twitterでもこの話題が広まりました。
・治療法はまだ確立されてないようです。
小指の変形(テキストサム損傷)の予防法
1.スマホを長時間持たない
2.左右の手で交互に持つ
3.軽いスマホに買い換える
4.スマホを手放し、ガラケー生活に戻る
3・VDT症候群
VDT 症候群(ブイ・ディー・ティーしょうこうぐん)とは、コンピュータのディスプレイなど表示機器(総称して Visual Display Terminal、VDT と呼ばれる)を使用した作業(VDT作業ともいう)を長時間続けたことにより、目や体、心に支障をきたす病気のことです。
VDT 症候群になると、肩がこる、首から肩、腕が痛む、だるいなどの症状が起こり、慢性的になると、背中の痛み、手指のしびれなどいろいろな症状に進展します。 さらにイライラ、不安感をまねいたり、抑うつ状態になったりもします。目が疲れる、目が痛む、目の乾燥、視力が落ちるなどの症状に発展する恐れがありま す。
ノモフォビアを克服する方法
1、スマホを身近に置かない
深 夜寝る前のスマホは非常に危険です。手の届く範囲にスマホがあるとノモフィビアの人は気になってスマホを使用し始めてしまうからです。手の届く範囲にスマ ホを置くのはやめましょう。できるなら部屋の外に置いておくことをお勧めします。スマホとの距離が遠くなればなるほど使用頻度が下がる可能性が高いからで す。
で も重度の依存症の人はスマホとの距離があっても使用してしまいます。それがスマホ依存症の恐ろしいところです。重度の依存症の人はスマホを絶対使えない環 境を作るしかノモフィビアを治す方法はありません。スマホを破壊するか、解約するか、契約できない状況にするかという過激な方法を用いるしかありません。 そんな方法を使わずにすむうちにスマホ依存から抜け出しましょう。軽いスマホ依存の状態なら比較的楽な方法でスマホ依存から抜け出すことができます。
2、電源を切る習慣をつける
例えば、寝る前には電源を落とし、翌朝まで使用不可にしないようにすると決める。その決め事を守る。それを続ければ習慣化されます。習慣化されれば、スマホを使わなくても、苦痛を感じないようになります。
3、予備のバッテリーを持ち歩かない
バッテリを持ち歩いているということは使いすぎているという可能性が高いです。どうしても仕事などでスマホを使う機会が多い人はバッテリを持ち歩いてもいいですが、個人的趣味でスマホを使う機会が多い人はバッテリーを持ち歩かないようにしましょう。
4、通知機能を切る
メー ルやLINEなどの通知が来るとついついスマホを見てしまうものです。見てしまったが最後、無駄に他のアプリを開けたり、ネットサーフィンに入ってしまっ たりするきっかけになってしまうので、こういった通知機能を切ることで、かなりのスマホからの誘惑を断ち切ることが出来ます。何時に通知をまとめて確認す る、というチェックする回数を決めておきましょう。
5、スマホを解約する
これは最終手段です。どうしてもスマホ依存から抜け出せず、それを苦痛に思っているなら思い切ってスマホを解約する。そうすればスマホ依存から解放されます。
6、カウンセリングを受ける
自力でスマホ依存を治すのは困難と感じた人は専門医のカウンセリングを受けましょう。重度の依存症を自力で治そうとするとさらに症状を悪化させてしまうリスクが高いからです。症状を悪化させればますます治すのが難しくなってしまいます。なので自力で治すのは困難と感じた人は迷わず専門医のカウンセリングを受けましょう。