鳥取砂丘に42×15メートルの落書き!水森かおりも「胸が痛くなりました」
2016年6月11日6時0分 スポーツ報知
国の天然記念物に指定され、鳥取県内最大の名勝として年間130万人以上が訪れる鳥取砂丘(鳥取市)の斜面に、観光客2組が足で砂を掘ってハートマークなどの巨大な落書きをしていたことが10日、分かった。県砂丘事務所が口頭で注意した。
事務所によると、9日午後5時ごろ、大学生の男女4人のグループとカナダ人のカップルが「馬の背」と呼ばれる名所の斜面に落書きしているのを職員が見つけた。大学生らは縦25メートル、横42メートルの大きさで「のぶ」と平仮名を、カップルは縦8メートル、横13メートルで矢に射抜かれたハートマークを書いていた。県職員が10日午前までかけて修復作業をした。
今回のニュースに誰より心を痛めているのは“ご当地ソングの女王”こと演歌歌手の水森かおり(42)だ。代表曲「鳥取砂丘」で知られる歌姫は、スポーツ報知の取材に「この度の件は報道で知りまして、私が大切に歌わせていただいている『鳥取砂丘』の舞台となっている鳥取砂丘に落書きがされたことに、とても悲しく胸が痛くなりました」と心中を明かした。
1999年にご当地ソングを歌い始めた水森。2003年の「鳥取砂丘」が50万枚を超える大ヒットとなり、その年、NHK紅白歌合戦に初出場を果たした。紅白は昨年まで13年連続出場しており、「鳥取砂丘」は人生を変えてくれた恩義ある場所だ。
県は落書き対策のため、2009年に「砂丘条例」を施行。落書きを「50メートル先から確認できて、消そうとしても10分以上消えない文字や図形」と定義し、違反者に5万円の過料を科しているが、撲滅には至らないまま、昨年度も約250件が確認されている。水森は「今後、このような落書きがされないことを心から願います」と、ノーモア落書きを訴えた。