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人口72万人のまちから代表が6人、71万からは8人、68万で5人、67…
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人口72万人のまちから代表が6人、71万からは8人、68万で5人、67万人だと6人――。
おかしい、と誰もが思うだろう。舛添要一知事への対応で注目される東京都議会のことだ。順に練馬、大田、江戸川、足立各区の人口(昨年の国勢調査の速報値)と議員定数である。
この6月議会で是正策を審議するが、有力とされる自民・公明案ではこれら四つの区は見直しの対象になっていない。人口の多い選挙区が人口の少ない選挙区よりも議員数が少ない「逆転現象」は6通り残る。
とうてい納得できない。
国政と同じく、ゆがんだ土俵の上になり立つ議会は正統性に疑問符がつく。そんなことで、知事の政策や政治姿勢をチェックする使命を十全に果たすことができるだろうか。舛添問題で揺れるこの時期だからこそ、都議会も身を正し、自分たちは都民の代表だと胸をはれる選挙制度に改める必要がある。
公職選挙法は、(1)議員定数は人口に比例して条例で定めなければならない(2)ただし、特別の事情があるときは地域間の均衡を考慮できる、としている。
島部など立地や行政ニーズが明らかに異なる地域ならともかく、東京23区内でどんな「特別の事情」があるのか。
よく持ちだされるのが、選挙制度の安定性や激変緩和といった説明だ。現職議員にとって、制度の安定は次の選挙での自分の当選への期待につながる。しかし有権者、とりわけ「冷遇」されている選挙区に住む者にはまやかしでしかない。
議員定数のあり方がさほど関心を呼ばないのは、議会が市民から遠い存在である証左ともいえる。それをいいことに合理性を欠く配分を続ければ、両者の距離はさらに広がる。足元を自ら掘り崩す危うさに、議員一人ひとりが気づくべきだ。
おかしな割り振りをしているのは都議会だけでない。茨城県議会の調べでは逆転現象は18都道府県で見られるという。
秋に国勢調査の確定値がまとまるのを受け、定数是正が課題となる議会も多いだろう。そのときは、「人口に比例して」という、法がはっきり定める原則に忠実であってもらいたい。
都道府県議会をめぐっては、市町村の再編などに伴い、定数1の選挙区が増えている問題もかねて指摘されている。多様な民意の反映という観点からは、望ましい話ではない。
知事と議会の関係は車の両輪にたとえられる。どちらが欠陥品でも、自治の道をまっすぐ、力強く進むことはできない。
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