公認会計士時代に培った財務ノウハウを武器に、ゲーム業界へ飛び込んだ“勇者”として知られる。今月には、国民的人気を誇る自社のゲームソフトシリーズ「ドラゴンクエスト(ドラクエ)」の昭和61年の第1作発売から30周年という大きな節目を迎えた。インターネットの進歩でゲームの楽しみ方や業界の環境はめまぐるしく変化するが、「ユーザーを驚かせる“ビックリ箱”のような商品を世に出す」という信念を曲げず、冒険を続ける。(宇野貴文)
――主人公がモンスターと戦いながら成長し、世界に平和を取り戻すというドラクエの世界観はシリーズを通して一貫しています。世界で累計6600万本以上を販売し、支持され続ける理由は
「ドラクエが画期的だったのは、RPG(ロールプレーイングゲーム)という難しそうで、取っつきにくそうなジャンルをわかりやすい形で示し、親しみやすいものにしたことです。ゲームデザイナーの堀井雄二さんのシナリオとゲームデザイン、漫画家の鳥山明さんの絵、作曲家のすぎやまこういちさんの音楽が三位一体となり、高い水準を保った冒険ストーリーが広い世代の感覚に訴えたのだと思います」
――30周年を記念して、どのようなプロジェクトを展開するのでしょうか
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