結婚式で花嫁を奪い去るときに注意しなければならないことは何か?の考察(パソコン読者用)
テーマ:その他の考察※2008年・1月25日の記事を再々編集
『卒業』という映画をご存知でしょうか?
ダスティン・ホフマン主演の青春映画で、かの有名な結婚式の最中に花嫁を奪い去るシーンを、ご存知でない方はいないでしょう。
ですが、これは映画だからいいものの、現実に実行するには大きなリスクがつきまといます。奪う側の男性は、冷静にことを運ばなければ、後々とんでもないことになってしまうのです。
合言葉は、「かっこよく奪い去る」です。
花嫁は本意でないとはいえ、相手に何らかのメリットがあったからこそ、結婚しようと考えました。その迷いを断ち切らせ、「やっぱりこの人!」と思わせるためには、映画さながらにかっこよく奪い去らなければならないのです。
そこで今回は、「結婚式で花嫁を奪い去るときに注意しなければならないことは何か?」の考察です。
今回は、あなた(男性)が、ひろこ(女性)と恋仲にあり、ひろこが何らかの事情で、たいして好きでもない男と結婚させられる、と仮定します。あなたは以下の注意点を遵守し、式場に乗り込んでひろこを奪い去るのです。
①車で来ているか?
結婚式場からの交通手段は、当たり前ですが、車です。花嫁の手をつかんで奪い去り、「乗れ!」の決め台詞で、そそくさと現場をあとにしなければなりません。
ですが、車ではなく移動が電車だったら、かっこ悪いです。花嫁をかっこよく奪い去ったはいいものの、式場を出てつり革をつかむなんて、こんなかっこ悪いことはないのです。
いくら感激する花嫁とて、途中で「この人、ちょっと違う……」と思うでしょう。駅に着いて、「えーと、とりあえず五反田まで出て乗り換えるか。五反田までは270円。あるか?」なんて言われたら、せっかくの感動が冷めてしまうんですね。
花嫁は、ウェディングドレスを着たままの移動です。好奇の目にさらされ、精神的苦痛で「やっぱり、あなたとは無理!」と、気持ちが変わる可能性があります。万が一痴漢でもされたら、「この人のせいでこんな目に遭った!」と、あなたを憎悪するでしょう。
電車を使わずに、タクシーに乗ったとしても、それはそれでかっこ悪いです。「どちらまで?」「どこまででも行ってください!」と言うような粋な男なら救いはあるものの、「とりあえず、五反田のバス停で降ろしてもらえます?」「2000円分だけどこかに行ってもらえます?」「チキショウ!あと5メートル手前で降りてたらメーター変わらずに済んだのに!」なんて言われたら、興ざめもいいところなのです。
したがって、免許を持っていなければ、式当日までに取得するようにしてください。式場には車で行き、間違ってもミッション車でエンストをくり返し、追っ手に追いつかれるようなことだけは避けましょう。
②それなりの腕力はあるか?
勇ましく式場に乗り込んでも、参列者や警備員に取り押さえられることは間違いありません。
この計画を実行するには、それなりの腕力が必要。映画のようにスムーズに行くわけがなく、押さえ込まれても払いのけ、屈強な男たちを振り切らなければならないのです。
花嫁の目の前で取り押さえられれば、かっこ悪いです。「ひろこは俺の女だ!」と乗り込んだのに、現場にいた空手の有段者に腕をつかまれて、「痛い痛い!すいません、もうしないんで勘弁してください!」とか言ってしまったら、目も当てられません。
それこそ、「違うんですよ、旦那!場を盛り上げようとやっただけなんですよ!」と言い訳してしまうと、その気になっていた花嫁も冷めてしまうでしょう。
しかも、あなたがカツラで、もみくちゃになったときにはずれると、シャレになりません。
「ひろこをよこせ!俺はあいつを愛しているんだ!」
こんなふうに叫んだところで何の説得力もなく、周囲に笑われるのはもちろん、ブーケが必要なのはあなたのほうです。あきらめて帰ることにしても、「これ、落ちましたけど?」と半笑いでカツラを渡されますし、後日郵送で送られてきたら、悪夢を思い出して死にたくなるんですね。
加えて、現場には、ビデオカメラを用意している人がいます。その映像をメディアに流されてしまうのです。
テレビやネット動画に流され、世間の失笑を買います。翌日のスポーツ新聞にも、『花嫁を奪いにきて、カツラを奪われる』『卒業に影響された男、髪の毛も卒業』『式場に乱入男、毛殺沙汰に』といった見出しをつけられ、いい笑いものなんですね。
したがって、体を鍛えて強くなるのはもちろんのこと、一戦交える際の身だしなみにも、注意が必要です。とりわけカツラの人は、万が一を考えて、「輪ゴムで固定する」「付き添いの人に、頭を押さえてもらいながら戦う」「その日だけ、サインペンで髪の毛を書いていく」など、対策を練ってください。
③式場内に乗り込むタイミングは完璧か?
式に呼ばれていないあなたは、式場の外から乗り込むタイミングを計ります。誓いのキスをするタイミングで、「ちょっと待った!」と乗り込むのがベストでしょう。
ですが、まだ花嫁がいないのに乗り込んでしまうと、最悪です。
花嫁が入場していないことに気づかず、「ひろこー!」と扉を開けてしまうと、周囲は何のことかわかりません。今さら「すいません、タイミングを間違えました!」とは言えず、花嫁がいないこの段階から作戦を決行しなければならないのです。
このとき、現場に、ひろこという名のババアがいたとします。
「はい、わてがひろこですけど?」
「い、いやあの」
「わてのことが好きなんですか?」
「い、いやあの……」
「大胆なお・か・た!誓いのチューして?ねえ、誓いのチューして?」
こんなふうになりかねません。勘違いした参列客に、「ババア、おめでとう!今日はひろことババアのダブル挙式だ!」なんて言われたら、あなたはババアを奪いにきただけの変質者なのです。
咄嗟に判断して、「すいません、遅れました!」と、参列客を装って席に座るという手もあるにはあります。
ですが、勇ましく扉を開けた手前、花嫁が現われても、今さら「ひろこ!逃げるぞ!」とは言えません。間が悪すぎて、席で待つあいだに気持ちが冷めてしまうのです。
バレないように行動するとはいえ、場内の様子は、ドアに顔を突っ込んででも確認しましょう。
④お腹を壊していないか?
式場に乗り込むとき、あなたは緊張しています。暴力団なみの勢いで乗り込んでいくため、緊張しすぎて、お腹を壊していることは充分に考えられるのです。
ですが、勢いよく乗り込んだ手前、もみくちゃになる最中に、「ごめん、トイレに行かしてくれ!」とは言えません。「離せ!ひろこは俺のもんだって、ごめん、それよりトイレに行かして?10分後に帰ってくるから、続きはあとでやろうや?」とは言えず、人前で漏らすことになります。周囲と取っ組み合いになるので、お腹を壊していると、力んだ拍子に出てしまうのです。
式場でウンコを漏らしたら、シャレになりません。「お前なんかにひろこは幸せにできない!」と言ったところで、こんな奴よりも、確実に花婿のほうが幸せにしてくれます。「つまみ出せ!」と言われても、もうつまみ出してますし、かっこ悪いこと極まりないのです。
花嫁も、自分を奪いにきてくれてうれしい反面、ウンコを漏らされた現実を見て、「やっぱり、やめとこう……」と思うでしょう。
そして、奪還に失敗して逃げ去ると、花嫁も他人のフリをするでしょうから、「ウンコを漏らしにきただけの変質者」と思われます。「華やかな場所でウンコをしたいタイプのスカ○ロ好き」と解釈されてしまうので、死んだほうがましなんですね。
したがってお腹が痛いのであれば、乗り込む直前に、何度もトイレに行っておきましょう。心配なら、パンパースをして乗り込むことも考えなければならず、体調にはくれぐれも注意してください。
⑤コンタクトレンズにしたか?
現場で、もみくちゃになることは間違いありません。メガネをしていれば、はずれる可能性が高いのです。
もみくちゃになってるときに、「メガネ、メガネ」とは、かっこ悪くて言えません。連れ去ったあとに拾いに行くわけにもいかず、目が見えない状態で逃げるハメになるのです。
目が悪すぎる人だと、全然関係のない人を連れ去る可能性も0ではありません。興奮も相まって見間違えやすいですし、ひどい場合、白のタキシードを着た全然知らないオッサンを、ウェディングドレスを着た花嫁と勘違いするかもしれないのです。
このとき、そのオッサンがオカマだったら、悲惨です。あなたがいい男なら、そのまま連れ去られることを望んで、花嫁のフリをする可能性があります。そして、目が見えないのをいいことに声色を変え、「今すぐホテルでニャンニャンしたい!」と誘い、ホテルに入った瞬間に本性をむき出しにして襲いかかるのです。
オカマとはいえ、男です。力任せに体を奪われ、気がつくと、「ああ!ひろこよりも、ア○ルを開発してくれたこの人のほうが素敵!」と、妙に調教されてしまう可能性もあるのです。(それはそれで幸せかもしれませんが……)
もちろん、途中でさすがに気づくでしょうから、こんなことは、まず考えられません。
ですが、いかんせん目が見えないだけに、絶対にない、と言い切ることはできません。とりわけ、間違った相手が声優をしているババアなら、声色を変えるなどお手のもの。ホテルでババアの垂れチチに触れるまで、気づかない可能性があるのです。
最悪の事態を想定して、メガネの人はコンタクトにしておきましょう。コンタクトを落としても、くれぐれも相手を間違わないように、冷静さだけは失わないでください。
⑥花嫁に、本当にその気はあるか?
花嫁にその気がなければ、この作戦は通用しません。望まない、どんな政略結婚であれ、花嫁にその気がなければ、単なる拉致になってしまうのです。
乗り込んだのに断られれば、今までにも増してシャレになりません。「ひろこ、行くぞ!」と手をつかんだのに、「ごめん、無理!」「えっ?」「無理!」「お前、俺のことが好きなんだろ?」「好きだけど、無理!ごめん、やっぱり世の中お金だわ!」と断られたら、面目もあったものではありません。「帰れ!帰れ!」と、周囲から帰れコールもくらってしまうでしょう。
これは、つらいどころの話ではありません。
それこそ、カツラは取れるわ、ウンコを漏らすわなどしていたら、こんな惨めなことはありません。「俺の人生は、ついてないことばかりだ……」と自暴自棄になり、電車に飛び込むなんてことも、ない話ではないのです。
そして花嫁も、本音では迎えにきて欲しい、と思っていても、いざ現実を目の当たりにすると、裏切るものでしょう。ことがことだけに、参列客や親の顔色を気にして、そう簡単に言うとおりにはできないんですね。
したがって実行に移す場合は、花嫁が自分についてくるという、確信が必要です。100%、いや120%の確信がなければならず、花嫁に断られたことに怒り、「バージンロードって、こいつはバージンと違いますよ!」と悪態ついたところで、自分が惨めになるだけなのです。
そして、最後。
これだけは、何が何でも注意しなければなりません。注意というよりも心構えに近く、今までにも増して頭に叩き込んでください。
⑦裁判に備える覚悟はあるか?
これは、意外と盲点だったはずです。
花嫁を奪い去ると、訴えられてもおかしくないのです。
式を中止にしたという、直接的な被害はもちろん、乱闘のときに相手にケガをさせたら、傷害罪に問われます。花婿としても、たくさんの参列客の前で恥をかかされて、こんな名誉毀損はありません。重層的な罪で訴えられる可能性が高く、裁判にも十中八九負けるでしょうから、支払わされる賠償金は半端ではないのです。
しかも、映画さながらの事件が起こったことから、メディアが騒ぎ立てます。
会社にもいづらくなり、あなたや花嫁はもちろん、家族にも迷惑がかかります。その現実に耐えられず、破局することも充分に考えられるのです。
それでも、「愛があれば大丈夫!愛こそすべて!」とおっしゃる方は、それはそれで仕方がありません。好きなものは仕方がないので否定はしませんが、これだけは言っておきます。
もし、あなたが花嫁を奪って略奪婚をしたら、怒った花婿があなたを殺す可能性も0ではありません。あなたのしたことはそれだけ重大で、人生を台無しにされた、と言っても過言ではないのです。
したがって、くれぐれも勢いに任せて実行してはいけません。大局的な判断が求められるので、花嫁を奪い去ろうと本気でお考えの方は、肝に銘じてください。
以上が、今回の考察です。
卒業で描かれるシーンは、表面的なことにすぎません。現実的には障害が多すぎて、成功させるのは不可能に近いのです。
ちなみに僕は、本当に好きな女性なら、もしかしたら、やるかもしれません。こう見えて気持ちは熱いほうなので、条件がそろえば、式場に乗り込んで奪うことも、やぶさかではないです。
ですが、僕は緊張しいで、めちゃくちゃ腸が弱いです。もみくちゃになる最中にウンコを漏らす可能性が高いので、その場合は、「出て行け!」と言われたあとに、開き直って、こう言い返してやりますよ。
「もう、出とるわ!」
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