06月09日 18時55分
暑さが厳しくなる時期を前に、労働現場での熱中症予防について企業の担当者が学ぶシンポジウムが名古屋市で開かれ、専門家が作業時間の短縮などの対策を呼びかけました。
このシンポジウムは、労働災害の防止に取り組む団体が名古屋市中区で開いたもので、建設業や製造業などの企業の担当者、約130人が出席しました。
このなかで、産業医科大学の堀江正知教授は、去年、全国の労働現場では29人が熱中症で死亡し、特に屋外で作業をしていた人が亡くなるケースが多いことを報告しました。
そして、急に暑くなる梅雨明けから8月上旬にかけては特に注意が必要で、暑い場所で作業を始めた直後に死亡することが多いことから作業時間は最初は短く、徐々に長くしていくことが重要だと説明しました。
また、気象予報士の村山貢司さんは、ことしの夏は全国的に平年より気温が高くなると予想されていると説明したうえで、炎天下での体感温度は気象台の気温の予想より5度ほど高くなると考えて、熱中症予防に注意してほしいと呼びかけました。
産業医科大学の堀江教授は「熱中症は無理をせず、暑さに対して対策をとれば必ず予防できるので、正しい知識を持ち、しっかり対策をとってもらいたい」と話しています。
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