韓国の甲状腺がん新規患者数が3年で半減、背景に過剰診断の減少

韓国の甲状腺がん新規患者数が3年で半減、背景に過剰診断の減少

 甲状腺がんの「過剰診断」が減り、年間の新規患者数が2012年の4万人超から15年には2万人台に減少したことが9日、分かった。韓国ではここ10年ほど、超音波で治療の必要のないわずかな腫瘍(しゅよう)まで見つけることで甲状腺がん患者が急増しており、過剰診断との指摘が出ていた。

 国民健康保険公団によると、同公団に昨年申告された新規がん患者のうち、甲状腺がんの患者は2万3728人で、胃がん(2万5761人)に次いで2番目に多かった。続いて大腸がん(2万2958人)、肺がん(1万8426人)、乳がん(1万6983人)、肝臓がん(1万4132人)の順。甲状腺がんが2位になったのは09年以来、6年ぶりだ。14年に結成された医師団体が過剰診断の問題を提起したことが大きな影響を与えた。

 甲状腺がんの手術件数も減少した。健康保険審査評価院によると、手術件数は13年には4万件を超えていたが、14年は3万7000件、昨年は2万6000件に減った。ソウル峨山病院のチョン・ギウク教授は「甲状腺がんの腫瘍の大きさが0.5センチ以下であっても、以前は早期治療として手術するケースが大半だったが、最近は経過を観察したり、診断を受けても手術しなかったりするケースが増えた」と話している。

金東燮(キム・ドンソプ)保健福祉専門記者
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