「全ての瞬間にわくわく」7月ISS出発
国際宇宙ステーション(ISS)へ向け、7月に初めて飛び立つ大西卓哉宇宙飛行士(40)が10日、東京都内の宇宙航空研究開発機構(JAXA)で記者会見した。「出発から帰還まで全ての瞬間にわくわくしている。地上の研究者の手となり目となり耳となって、(ISSで行う)実験成功に貢献したい」と抱負を語った。
大西さんが搭乗するロシアの新型宇宙船「ソユーズMS」は、7月7日にカザフスタンのバイコヌール宇宙基地で打ち上げられる。ロシアの宇宙開発公社「ロスコスモス」は宇宙船のソフトウエア変更のため、打ち上げ日を6月24日から延期。このため大西さんは今月8日に滞在先のモスクワから急きょ帰国した。「ソユーズは信頼性が高い。不安要素はない」と話した。
大西さんはJAXAの地上チームと最終打ち合わせをし、20日ごろに再びモスクワへ戻る。11〜12日は休暇を取り、「感染症にかからないよう人混みに行けないので、妻や娘と時間を過ごしたい」と目尻を下げた。【阿部周一】