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ケーススタディの人生

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自己啓発といっても2種類ある その贅沢自慢は何のため?

教育 精神論 生活 お金

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「ブログで○○万稼いだ」「こんな贅沢な暮らしをしています」
このタイプの記事は定期的に投下されるものです。
つい先日もそういうのがありましたっけ。
ああいうのを見てどう思うかというのは非常に重要な点で、感情に流されずに本質的なところを見るべきでしょう。
ここでは記事の良し悪し、贅沢自慢の良し悪しについては置いておいて、それ自体が持つ意味について書きます。

 

まずはじめに言っておくと、自己啓発には大きく分けて

  • ノウハウ提供型
  • コンテンツ型

の2種類があります。

前者は道具を提供するタイプ。純粋に問題解決をテーマとしてノウハウやアイデアが提供されます。
満足感や安心感のウェイトはあるにはありますが、どちらかといえば目の前の問題に対して解法を与える要素の方が大きいです。

対して後者は、ノウハウを提供すると見せかけて「幸福の追求」みたいなのがあります。
一見して問題解決に向かっているように見えますが、時間軸を進めてみるとセミナーなどへの誘導が盛り沢山。アメブロで大量にあるアレです。幸せな生活とか。
こちらでは問題解決はさして重要ではなく、セミナーなどの「コンテンツを楽しんでもらう」みたいなのが強いです。

精神的に弱っているときは自己啓発に引きこまれやすいのですが、そういうときに後者に引き込まれるとたまったものではない。
道具を提供して終わりな前者は、ある意味で単純。道具を提供するのがメインで、宗教的要素はイメージほど強くはありません。
その一方で後者は、弱っているひとほどハマりやすいです。
一般に言われる「精神的に弱っているときはアヤシイ勧誘に気をつけろ」というのはこっち。
ノウハウ提供型にいくひともいますが、その場合は途中で「騙された」とかいって中断します。
コンテンツ型は居心地のよさや主催者(?)の生活に対してのあこがれというものがあり、一度ハマってしまうとNOを突きつけづらいものです。

このように同じ自己啓発でも2種類あり、定点観測でもすればそのちがいがすぐにわかります(詳細は後述)。
どちらが正しいということはなく、コンテンツ型にも見るべきところはあるでしょう。
心地よさをどうやって与えるか、満足感を持ってもらうにはどうすればよいかというのはコンテンツ型の得意とするところであり、自己啓発でなくとも参考になる部分はあります。

 

問題解決に対する姿勢

では、2種類ある自己啓発はどうすれば区別できるのでしょうか。
そのカギは定点観測にあり、

  • 問題に対しての姿勢
  • お金に対する姿勢

の2つについて意識的に見てやればすぐにわかります。

まず、問題に対する姿勢について。
ノウハウ提供型では問題は「解決すべきもの」であって、それ用にさまざまなアイデアやノウハウが出されます。
成功者を例として取り上げる場合には「事例」として扱うことが多く、そこから一般人でもできそうなことが紹介されます。
あくまでも問題解決が主眼となっていて、ベースとなるのは合理主義、資本主義、個人主義というものです。
主催者がドライな接し方をするのもしばしばで、スパルタな感じを受けるかもしれません。

たとえばホリエモン。
受講者は安心感目当てにやってきますが、本や動画などは合理主義によって書かれています。
書かれていることそのものは問題解決のためのヒントであり、ズバズバ系です。
ホリエモンチャンネルとか見てみれば、なんとなーく感じがつかめるでしょう。
情緒的な部分、コンテンツ的なものがないわけではないのですが、根底にあるのは問題解決。ビジネス書みたいなものがあります。

逆に、コンテンツ型では問題は「解決してはいけないもの」です。
パッと見では問題解決をしているように見えますが、実際には問題に対して背を向けたり、セミナーへの誘導や顧客の維持がだいじだったり。
本質的にいえば問題が解決されると顧客の維持そのものが困難になってしまうので、問題そのものは解決してはならないのです。

アメブロを見れば、「幸せな暮らし」とかですんごい数がヒットします。
読者一覧からたどればすぐに見つかるでしょう。
つまりはそういうものであって、ノウハウを提供しての問題解決とはちがいます。

問題に対する姿勢はこんな感じ。

ノウハウ提供型は技術やデータを提供することが多く、ほかのところがメインな場合も少なくありません。
対してコンテンツ型は自己啓発そのものが目的であって、いかにして顧客を減らさないか・増やすかが重要になります。

 

お金の取り扱い

問題解決の姿勢からちょっとだけ見方を変えて、お金の取り扱いについて見てみてもちがいは見られます。

ノウハウ提供型は「お金を否定しない」というものがあります。
お金稼ぎそのものを否定しない、問題解決のためにお金を貯めることもしばしば。
お金をいやしいものとすることはほとんどなく、単なる道具としての見方が強いです。

対してコンテンツ型は「お金を否定することが多い」です。
全部が全部とまでいかなくとも、「お金稼ぎなんてどうでもいいじゃん」というのがことさらに強調されます。
「幸せはお金では買えない」みたいなものも多く、お金を稼ぐことに対して背を向けるというパターンも多いです。

生活の問題がテーマとなったとき、お金の取り扱いについて見てみてください。
お金稼ぎをいやしいとするか、お金そのものをどう扱っているかについて見てみれば2つに分かれるはずです。
こういうのは問題解決に対する姿勢と関係があり、お金を持つことによって受講者がどう動くかというのが考えられています。

まとまった額のお金を手にした場合、ひとによってはセミナーから抜け出すということが考えられるでしょう。
それをどう扱うかが両者のちがいであって、自己啓発そのものがどういう立ち位置かによって大きくちがってきます。

 

まとめ

意識高い系の文章に出くわしたら、上記のような視点で見てみるといいでしょう。
それによって著者が何を考えているかがわかります。
こういったプロファイリングは結構重要で、余計なものにお金を使わないという点でも有効。
その自己投資や自己啓発は有用なのかを考えるにあたり、効果を発揮します。

問題やお金に対する姿勢がわかれば、提供されているものの本質というのも見えてくるでしょう。
自己啓発も引いた視点から見ることで、そのちがいに気づくことができます。
感情的にならず、冷静に分析することによって見えてくるものも多いです。
そのため贅沢自慢が出てきたとしても感情的にならず、その記事は何のためにあるのかを考えてみましょう。

 

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