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2016-06-10

天安門事件の日(人呼んで「5月35日」)、タバコの箱を並べた一枚の写真…ここに中国史家が伝えてきた「正気」がある。

| 天安門事件の日(人呼んで「5月35日」)、タバコの箱を並べた一枚の写真…ここに中国史家が伝えてきた「正気」がある。を含むブックマーク 天安門事件の日(人呼んで「5月35日」)、タバコの箱を並べた一枚の写真…ここに中国史家が伝えてきた「正気」がある。のブックマークコメント

まず「5月35日」とは何かというと…一昨年の天声人語より

中国では天安門事件=「六月四日」とあからさまに書けないので「五月三十五日」と表記する(天声人語) - 見http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20140606/p2

「12月32日」という奇妙な日付が出てくるのは、きょうが命日のヨハン・シュトラウス喜歌劇こうもり」だ。大みそか日めくりを破ると、1月1日と思いきや12月32日になり、観衆がどっと笑う▼ひるがえって、「5月35日」は笑えないし、説明が要る。中国で25年前に天安門事件が起きた。その日付「6月4日」は中国政府が最大級に敏感な語だ。ネットに書けば当局に削除される。監視をかわす隠語として広まったのが5月35日だった▼8の2乗という隠語もあった。8×8=64。すなわち6月4日の意味だが、どちらも今では使えない…(略)

それを踏まえた上で、このツイートを。2万以上リツイートされ、ブクマも60近くされているから、ご覧になった人もいるかな。


涙を抑えることができない。

それは、近代的、啓蒙的な民主化情報公開運動であると同時に、中華帝国に連綿と受け継がれてきた「歴史支配する意思と、それにあらがう意思」を見るからだ。(まあ、これは当方の勝手な見立てである)

何べんも、この手の話題のときに紹介した「正気の歌」。

http://ja.wikisource.org/wiki/%E6%AD%A3%E6%B0%97%E3%81%AE%E6%AD%8C

この宇宙には森羅万象根本たる気があり、本来その場に応じてさまざまな形をとる。

それは地に下っては大河や高山となり、天に上っては太陽や星となる。

人の中にあっては、孟子の言うところの「浩然」と呼ばれ、見る見る広がって大空いっぱいに満ちる。

政治大道が清く平らかなとき、それは穏やかで立派な朝廷となり、

時代が行き詰ると節々となって世に現れ、一つひとつ歴史に記される。

(略)

例えば、春秋斉にあっては崔杼の弑逆を記した太史の簡。春秋晋にあっては趙盾を指弾した董狐の筆。

秦にあっては始皇帝に投げつけられた張良の椎。漢にあっては19年間握り続けられた蘇武の節。

…(略)

ある時は諸葛亮の奉じた出師の表となり、鬼神もその壮烈さに涙を流す。

D

「太史の簡」とは。

http://www.c-able.ne.jp/~s-town/seiki.htm

斉の宰相崔杼が、主君霊公を殺したとき、事実隠蔽しようとした。

しかし、職務に忠実な史官は「崔杼、其の君を弑す」と記録した。

怒った崔杼はこの史官を殺したが、そのふたりの弟も同じように書き、殺され、4人目の弟がついにそれを記録に残した・・・

このはなし、あとで続く。

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