教科書採択の高校に無料で教材 文科省が調査求める
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東京・文京区の教科書会社「大修館書店」が、自社の英語の教科書を採択した10余りの高校に無料で教材を提供していたことが分かりました。この会社の社長は、業界団体の会長を務めていて、文部科学省は教科書採択に疑念を生じさせる行為だとして、詳細な調査を行うよう求めています。
文部科学省や関係者によりますと、「大修館書店」は自社の英語の教科書を採択した神奈川県や茨城県など10余りの高校にことし3月、英単語や文法のドリルを無料で提供したということです。
こうした行為について、業界団体の「教科書協会」は、学校への利益供与ととられかねず、教科書採択に疑念を生じさせる「問題となる行為」だとして禁止していて、文部科学省もこうした行為をしないように、毎年文書で通知しています。
「大修館書店」の鈴木一行社長は、小中学校の教科書を作る12社が検定途中の教科書を教員らに閲覧させたり、現金などを渡したりしていた問題が発覚したあと、ことし2月に教科書協会の会長に就任し、その際、「自社では違反行為は行っていない」と話していました。
文部科学省は、詳細な調査を行うよう会社に求めています。
会社はNHKの取材に対し、「現時点ではこの件について対応できない」とコメントしています。
こうした行為について、業界団体の「教科書協会」は、学校への利益供与ととられかねず、教科書採択に疑念を生じさせる「問題となる行為」だとして禁止していて、文部科学省もこうした行為をしないように、毎年文書で通知しています。
「大修館書店」の鈴木一行社長は、小中学校の教科書を作る12社が検定途中の教科書を教員らに閲覧させたり、現金などを渡したりしていた問題が発覚したあと、ことし2月に教科書協会の会長に就任し、その際、「自社では違反行為は行っていない」と話していました。
文部科学省は、詳細な調査を行うよう会社に求めています。
会社はNHKの取材に対し、「現時点ではこの件について対応できない」とコメントしています。
文科相「厳しく対処したい」
馳文部科学大臣は閣議のあとの記者会見で、「明確なルール違反であり、重大な事案だ。『ルールは守っていただかなければならない』と、ことしに入り何度も言ってきたにもかかわらず、このような事案が発覚し、『何をやっていたのか』と指摘せざるをえない。厳しく対処したい」と述べました。
また、馳大臣は、「大修館書店」の鈴木一行社長が「教科書協会」の会長を務めていることについて、「私だったら恥ずかしくてやっていられない。何らかの対応をされると思う」と述べました。
また、馳大臣は、「大修館書店」の鈴木一行社長が「教科書協会」の会長を務めていることについて、「私だったら恥ずかしくてやっていられない。何らかの対応をされると思う」と述べました。