トレンダーズ(株)代表を退任後、(株)カラーズを立ち上げ、ベビーシッターサービス「キッズライン」を運営する経沢香保子さん。新刊『すべての女は、自由である。』の発売を記念して、(株)ウゴカス代表で、85万部を超えるベストセラーとなった著書『伝え方が9割』『伝え方が9割 2』を持つ佐々木圭一さんとの対談が行われた。『すべての女は、自由である。』から引用した言葉をもとに語り合っていただいた。(構成:池田園子)
いまは王道・幸せルートがない時代
経沢 2〜3ヵ月前のお食事会以来ですね。今日はよろしくお願いします。(佐々木さんが持つ『すべての女は、自由である。』を見ながら)付箋をびっしりと貼ってくださって、ありがとうございます!
佐々木 最初に一言クレームをお伝えしてもいいですか?
経沢 なんですか? 誤字がありました?
佐々木 いやいや(笑)。この本面白すぎて、読むのに2時間半近くかかったんです。普通の本だとぼく、1冊30分くらいで読んじゃうんですけどね。おかげで、今日書きたかったコピー2本、着手する時間がなくなりました。これがクレームです(笑)。
経沢 あはは(笑)。
佐々木 見てください。好きな本だと、大量に付箋を貼ったり、ドッグイヤーしたり、線を引いたり……こんなふうになるんです。後ろのほうとかすごいでしょ? ボロボロになっちゃうくらい、読み込むんですよ。
経沢 嬉しすぎます! ありがとうございます。
佐々木 ちなみに、タイトルの「すべての女は、自由である。」には、どういうメッセージを込めたんですか?
経沢 いまは女性の生き方がどんどん自由になって、選択肢と権利が広がっている時代。たとえば結婚もそうですよね。親が推す相手と一緒になるのがあたりまえだった昔と違い、いまは好きな人とできますし、そもそも結婚しない人生を選ぶこともできる。だから、タイトル「すべての女は、自由である。」では、いまは自分で自由に人生をコーディネートできるよ、女性は自由なんだよ、と伝える狙いがありました。
佐々木 なるほど。たしかにそうですね。
経沢 とくに「ロールモデルがいない」と悩んでいる女性たちに届けたくて。時代が急激に変化し、女性の生き方が進化する中で生きていると、ロールモデルを見つけづらいんです。仕事を持っても、結婚したら専業主婦になるのが普通だった、私たちの親世代のときとは全然違うので。
佐々木 ぼくたちの親世代の時代には、「このルートをたどれば幸せだ」みたいなコースがありましたね。
経沢 大手商社社員や医師みたいなエリート男性と結婚して、専業主婦になるのが王道の幸せルート、みたいなイメージはありましたよね。でも、いまはそうじゃない。だから、いいと思うんです。ラフスケッチのように自由に、自分が理想とする人生をのびのびと描けばいい。
佐々木 なるほど。それが人生は自由にコーディネートできる、オーダーメイドである、ということですね。帯の裏側にも「オーダーメイドの自由な生き方を実現し……」とありました。