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データサイエンティストの採用、まず必要なのは明確なデータ戦略(下)
2016/06/10
米国の求人・キャリア情報サイトGlassdoorが2016年1月に発表した職業ランキング「25 Best Jobs in America」(2016年版)で、データサイエンティストは第1位を獲得した。テクノロジー関連の業種で第1位ではなく、全業種を通しての第1位だ。ランキングの説明によると、求人数は1736、基本給の中央値は11万5840ドルで、総合スコアは5点満点中4.7点だった。いずれも、急速に拡大しつつあるこのキャリアパスの有望さが数字に表れている。だが、急速な拡大の一方で、データサイエンティストは、深刻な人材不足に直面している。しかも、データサイエンティストを採用する企業の中には、そのスキルを効果的に活用する方法を把握できていないところも多い。
(前回から続く)
ビジネスにとってデータは新しいテーマであるだけに、柔軟なアプローチでデータ戦略の確立を進めていくことをRattenbury氏は勧める。新しいデータプロジェクトを進めていく中で変化が必要な部分を踏まえたデータ戦略が必要だ。そのようなアプローチで臨めば、現状でうまくいっている部分とそうでない部分、鍵を握る人員、特定のデータから得られる価値を入念に検討することになる。だが、こうしてデータの優先順位を考えていく作業は、データサイエンティストだけのものではない。社内のすべての人が関与すべき作業だ。各部門で必要になるデータをデータサイエンティストがすべて予測したり把握したりすることは不可能であるだけに、実効性があるデータ戦略を導入する作業は、個人的な取り組みではなく、全社的な取り組みだ。