氾濫の危険を知らせるセンサー設置へ 宮城

氾濫の危険を知らせるセンサー設置へ 宮城
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去年の関東・東北豪雨で宮城県内の川の堤防が決壊して、浸水などの被害が相次いだことを受け、東北地方整備局は水位計とは別に川があふれる前に危険を感知し、周りに知らせる簡易的なセンサーを堤防に設置することになりました。国土交通省によりますと、国の対策としては全国でも初めてだということです。
去年9月の関東・東北豪雨では、宮城県内の川があふれるなどして1500棟以上の住宅が床上や床下浸水の被害を受け、冠水した道路を車で走っていたとみられる2人が死亡しました。
このうち、宮城県大崎市で決壊した渋井川では、水位を随時把握できる水位計が設置されておらず、周辺の住民への避難勧告や避難指示は出されませんでした。
このため東北地方整備局は、水位計とは別に川があふれる前に危険を感知する簡易的なセンサーを設置することになりました。センサーは川の内側に引き入れたコード状のものが水位を感知する仕組みで、一定の水位を超えると赤い回転灯が回って周囲の車や人に危険を知らせます。また、水位の情報は通信機器で河川事務所などに送ることができるということです。
水位計に比べコストは低く、東北地方整備局ではことし8月までに、宮城県内で川幅が狭く大雨で水があふれる危険性がある箇所に、合わせて10基、試験的に設置する計画です。
国土交通省によりますと、こうしたセンサーは国の対策としては全国でも初めてだということで、東北地方整備局は「手ごろな費用で多くの川に設置しやすいように開発した。いち早く住民に危険を伝えられるよう、仕組み作りを進めたい」と話しています。