説明はいらない、記憶を描写せよ。
- 作者: 近藤勝重
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2011/09/29
- メディア: 新書
- 購入: 21人 クリック: 435回
- この商品を含むブログ (28件) を見る
書くことが思いつかない人って意外と多くいるのでしょうか?
特にネタもなく、書き始めるまでに時間がかかってしまうなんてことがしょっちゅうあります。
本書に書かれていることを意識すれば文章がなかなか書けないといった悩みが解消されるかもしれません。
例文も豊富に載っていますので同じような悩みを持つ方は是非本書を一読することをオススメします。
また、章ごとに問題もありますのでチャレンジしていけば文章力はきっと上達します。
以下、本書を読んでいくつか参考になった箇所を紹介します。
描写力は観察力。観察するときとくに留意すべきポイント
人の表情であれ、自然の姿であれ、まず押さえなければならないのはその特徴です。形状や性質、色合いはどうか。形状・性質を強弱/大小/長短/高低/剛柔/太細/硬軟/深浅……と内面からとらえるのも一つの方法です。色合いも明暗/濃淡/清濁/……としていけば、頭の中で特微点がしだいしだいに浮き彫りになってくるでしょう。
人や物、景色など描写する上で全体から部分、部分から細部というのは基本中の基本ですが普段から意識していなければパッと見ただけで深く観察するこはありませんでした。特徴、細部をよく観察し、文章化できるよう意識して書く訓練が必要ですね。
細部にはそこに本質や表面からわからない実態が潜んでいることがあります。そのことに気づく、気づかないの差は大きいのです。
独自の見方を身につけるノウハウ
着眼点が面白い。つまり見方、視点が独特ですと、なるほどこういうとらえ方もあるのか、と惹きつけられます。文章には多少問題があっても、高い点数がつくのではないでしょうか。
確かにどくとくなとらえ方、着眼点が面白いブロガーさんの文章はつい読み入ってしまいます。このどくとくな発想ってどこからくるのでしょうか?
著者が実践している自分独自の見方ができるようになる方法として納得、共感、驚き・不思議の三つの情報に分けて管理しておけば内容は印象に残り、一層記憶に刻まれるとのことです。
伝える上で「人プラス物」の「物」に代わるものはあるのか?
情景です。とりわけ生活情景のワンシーンの描写効果は抜群です。
「今朝、ベランダに出てみると、枯れたと思っていた鉢植えのバラがたくさん芽を出していました。何か力を与えられたようで、一つ伸びをしながらサァーと声を出していました」
こうした日々の様子を一緒に伝えるようになれば描写効果は抜群とのことです。こんな文章をサクッと書けるようになりたいものです。
文章は箇条書きしてから書くほうがいい
まずは頭にある書きたい内容をメモ書きにして羅列すること。このメモができれば、ぼくの場合、半分書けたような気になります。メモを取る時間が惜しいと思う人がいるかもしれませんが、メモにして、そのメモに順番を打って書き始めるほうが、結局は早いんです。
これは他の書籍でもよく言われていることですが、まずは書きたいことを箇条書きにして羅列したほうが結局は書くのが早くなる。これは同感です。つい思いついたことをつらつらと書いてしまいがちですが、テーマによって何を書くかまずは箇条書きしておいたほうがいいかも。
文章が行き詰まったとき
体験的におすすめできるのは、最初から読み直し、文章の流れに乗っかるという方法です。早瀬のような文章の流れにうまく身をゆだねられれば、また書き進めることができます。面倒がらずに一から読み直す。すると、すっと文章が書けたりするものです。
これは自然と身につけることができました。ある程度文章を書いてから書くのに行き詰ることってしょっちゅうあるんですよね……。そんなときは落ち着いて書いた文章を初めから読み直していけば文章の流れにそって自然と次書くべき文章が書けるようになることが多いです。とにかく書けるようになるまで何度も最初から読み返しています。
起承転結以外の文章の組み立て方
物事の初め・中ほど・終わりの三つで構成する序・確・急なども知られた形式ですが、おすすめは現在・過去・未来の順に書いていく方法です。
現在は、今の状況(状態)、過去は、その今の状況をもたらした背景、そして未来は、その状況が今後どうなるか、ですから、その順で書いていけば話の筋は組み立てられます。
文章を書く上で現在・過去・未来の構成で書いていく方法は知りませんでした。ただ時の流れが読み手に分かるように注意しなければいけないと本書では述べています。現在がどうなっているか不明な文章は読んでいてもモヤモヤしちゃいますね。
- 作者: 近藤勝重
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2011/09/29
- メディア: 新書
- 購入: 21人 クリック: 435回
- この商品を含むブログ (28件) を見る