東京ビッグサイトで開催中の「東京おもちゃショー2016」で9日に行われた「S.H.MonsterArts ゴジラシリーズ」発表会に映画『シン・ゴジラ』(7月29日公開)の樋口真嗣監督と、山内章弘エグゼクティブプロデューサーが出席、樋口監督は「公開まで1か月のこの時期、何か映像をお見せするのが普通ですが、まだできていません。今日もがんばっていました」と最終段階に入った製作の苦労を報告した。
アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」の庵野秀明が脚本・総監督を務め、映画『進撃の巨人』シリーズなどの樋口監督とタッグを組み、12年ぶりに東宝が製作する『ゴジラ』シリーズ最新作『シン・ゴジラ』。通算29作目にして、史上初のフルCGかつ最大スケールのゴジラが描かれると期待も高まるところだが、樋口監督は「まだ、作っています。最後の最後までいいものを作ろうと、いろいろな方々にご迷惑をかけながら」と意外にもさっぱりした笑顔で明かす。
この日は、バンダイのモンスター・アクション・フィギュアシリーズ「S.H.MonsterArts」に、早くも加わる「ゴジラ(2016)」(11月発売予定)などがお披露目されたのだが、樋口監督は「僕が(キャラクター造形の第一人者である)竹谷隆之さんに(シン・ゴジラの)立体造形の手直しをお願いしていた同じ時期に、竹谷さんの工房で、このフィギュアも作られていたんですね。まるで映画と兄弟みたい。もしフィギュアが先にできていたのだったら、がく然とします」と驚きの表情。
さらに樋口監督が「(シン・ゴジラの)こんなに長いしっぽ、商品化できるものならしてみやがれという気持ちでデザインしたんだけど、本当にそっくりそのままになっている。今まで自腹で買っていたS.H.MonsterArtsシリーズに、自分が作ったゴジラが加わるなんてうれしいです」と喜ぶと、山内プロデューサーも「先輩方が作ってきた歴代ゴジラの中に、もう少しで最新のシン・ゴジラが並びますね」とフィギュアと映画を比較しながら語っていた。(取材/岸田智)