相変わらず確率・統計の再勉強中である。例によってテキストに使っている大日本図書『新確率統計』のP60に、こんな例題が出てきた。確率分布の導入としてである。
[例題1] 赤玉3個と白玉6個の入っている袋の中から,1個ずつ3回復元抽出するとき,赤玉の出る確率をXとする.このとき,Xはどのような確率分布に従うか.また,その確率分布表を作れ.
二項分布の公式を用いて確率分布表を作る問題である。二項分布の公式は、次のようなものだ。例によってWordで作った画像ファイルを貼りつけています。
確率分布表は次のようになるはずだ。1行目の数字は赤玉の数で、合計は1になる。
これは手計算で求めたものだが、パソコンを用いて手軽に検算できないかと考えた。
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こんなホッテントリがあったことを思い出した。
この記事を見て、速攻インストールしたことはいいが、そのまま忘れていた。
約2年ぶりで起動してみた。
「統計計算」というタグがあるではないか! クリックして展開すると「組合せ」というボタンがある!
表記は教科書と違うが、このくらい何ということはない。
さらに分数のべき乗も入力してみる。ツールボタンを使ってもいいし(Wordの数式ツールと似ている)、キーボードから入力することもできる(Excelの数式と似ている)。
右下の [Enter] ボタンをクリックすると、画面上半分に演算結果が表示される! おお、分数と小数の両方で表示してくれる!(ただし分数は、当然っちゃ当然だが既約分数で表示される)
さらに「エントリーを編集」ボタンをクリックすると、下半分の編集ウィンドウに数式が再表示される。再表示された数式は、再編集が可能だ!
combination関数の引数と指数を変更して [Enter] キーをクリックすると、k = 1、2、3 のケースが計算できる。
さらに、複数の結果の演算を行うこともできる! これは k = 0~3 の合計をとろうとしているところ。
おお、ちゃんと 1 になった!
ワークシート(と呼ぶんだそうだ)は保存することができるが、Wordファイルとしてエクスポートすることもできる。
Wordにエクスポートしたファイルを開いてみた。下に示したのは、Wordで開いたページの一部である。おお、数式ツールで入力したのと同じ形式で保存されているではないか! もちろんWordで編集もできる。
だが、感嘆し続けたのはここまで。ならばきっと正規分布も計算してくれるだろうと思って、やってみた。確率統計論では、二項分布と正規分布には密接な関係があるのだ。
入力しているのは、標準正規分布の分布関数のつもり。
エラーメッセージが出た!
無限区間はダメってことなのか? それではと思って有限区間に変更してみた。
要するに、標準正規分布の分布関数の計算には、対応してくれないようだ。
それでは、どこまでだったらやってくれるのだろう?(この項続きます)