【巨人】阿部、100度目の猛打賞!「好球必打に尽きる」

2016年6月9日6時0分  スポーツ報知
  • 2回無死三塁、阿部が高橋光(左)から中前に先制適時打を放つ
  • 西武に快勝しタッチで出迎えを受ける(左から)長野、松本、坂本

 ◆日本生命セ・パ交流戦 西武5―7巨人(8日・西武プリンス)

 巨人が12安打7得点で西武に快勝し、連敗を2で止めた。打線は2回、阿部、村田、坂本のタイムリーなど4安打に敵失も絡み、一挙5点で西武・高橋光を攻略。7回は坂本の適時打、8回は村田の5号ソロで加点した。阿部が通算100度目の猛打賞を達成するなど、中軸3人が計7安打4打点と機能した。内海は6回2失点で2勝目を挙げた。これで首位・広島に1ゲーム差に接近。交流戦の勝率も再び12球団単独トップだ。

 弾んだ息を整え、一塁ベース上の阿部は大きくうなずいた。2回無死三塁。「状況を気にすることなく、気楽に打席に入った。球種に関係なく、初球から打ちにいけたことがいい結果に結びついた」。高橋光の初球、外角140キロを中前に押し返した。前夜は約4年ぶりに犠打を決めたが、この日は鮮やかな先制タイムリー。大黒柱の一打をきっかけに、初対戦となった絶好調の19歳右腕から一挙5点を奪った。

 攻略法は固まっていた。試合前練習中から、ベンチ裏の選手サロンでは、高橋光の過去の投球映像が繰り返し流れていた。テレビの前に腰を据え、配球データを手に対策を練り上げた。

 「好球必打につきる。カウントを整えられるといいフォークを持っているから、カウントを取りにくる段階で、それをミスショットせずにとらえられるかが鍵」

 3回には中前安打、6回には右中間二塁打を放ち、今季初の3安打。通算100度目の猛打賞に「遅いね」と苦笑したが、元巨人ファンであり、自身との対戦を熱望していた若き右腕については「巨人ファンだった? じゃあ『FAで巨人へ』って書いておいてよ」と冗談めかしながらも、「いい投手になると思うよ」とエールを送るのも忘れなかった。

 高橋監督が打のキーマンに指名していた中軸の3人が、要所で仕事した。3番の坂本は「打者は基本受けるほうだけど、そこで受け身になっても何も始まらない。どんどん振っていくだけ」と、勢いでぶつかってくる相手には、さらに上からのみ込むことが最善の策だと踏んでいた。2回2死満塁では2点打。試合がこうちゃくしていた7回2死二塁では、1ボールからの2球目、高め直球を左前にはじき返して貴重な追加点を奪った。4番の長野は2回先頭で三塁打を放つなどマルチ安打。主役そろい踏みの“方程式”で高橋光を沈めた。

 2ケタ安打は、12試合ぶり。高橋光が豪快に腕を振って投げ込んでくることや、そのぶん球が荒れることをインプット。各打者がヒッティングゾーンをやや広めに取り、若いカウントから積極的に攻めた。2回の猛攻は打者9人中7人(脇谷の犠打は除く)がファーストストライクから仕掛けていた。連敗を2で止め、再び交流戦単独首位に立った。「中心の選手たちが、ここぞってところでヒットを打ったり、それぞれが役割を果たすと、点数も何とか取れる」と指揮官。これが、由伸巨人の勝ち方だ。(尾形 圭亮)

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