米軍属を殺人容疑で再逮捕へ

　沖縄県うるま市の女性会社員（２０）が遺体で見つかった事件で、県警は９日にも、死体遺棄容疑で逮捕した元米海兵隊員で米軍属のシンザト・ケネフ・フランクリン容疑者（３２）を殺人容疑で再逮捕する方針を固めた。捜査関係者への取材で分かった。逮捕当初に殺害を供述したことや遺体の傷などから殺人容疑に問えると判断した。強姦（ごうかん）致死容疑についても立件の可否を那覇地検と協議している。

　捜査関係者によると、４月２８日夜、うるま市内をウオーキングしていた女性を刃物で刺すなどして殺害した疑いが持たれている。

　シンザト容疑者は５月１９日の逮捕当初に「２、３時間前からわいせつ目的で相手を探し、女性を背後から棒で殴った」「草むらで性的暴行をし、刃物で刺して殺害した」などと供述。

　遺体は供述に基づいて沖縄県恩納（おんな）村の米軍キャンプ・ハンセンそばの雑木林で見つかったが、一部が白骨化するなど損傷が激しく死因は特定されていない。同２０日以降は黙秘に転じている。

　ただ、胴体部分の骨には刃物が当たってできたとみられる傷が残っており、強い殺意を持って刺したことが裏付けられると判断。さらにシンザト容疑者の車からは女性の血痕やＤＮＡ型を検出した。襲撃に使ったとみられる棒などもうるま市内で発見したが、凶器は見つかっておらず捜索を続けている。【尾垣和幸、平川昌範】