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尖閣接続水域に中国海軍艦 初の確認、外務省が抗議

2016/6/9 6:51
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 防衛省は9日、中国海軍のフリゲート艦1隻が、沖縄県・尖閣諸島の久場島周辺の接続水域に同日未明、一時入ったと発表した。領海侵入は確認されていない。尖閣周辺の接続水域ではこれまで、中国海警局の船が相次いで航行してきたが、中国海軍艦を確認したのは初めて。外務省が中国側に抗議した。

 沖縄県・尖閣諸島の大正島=2011年6月

 政府は、官邸の危機管理センターに情報連絡室を設置。安倍晋三首相は、関係省庁や米国などと緊密に連携し、警戒監視に全力を尽くすよう指示した。

 防衛省によると、午前0時50分ごろ、尖閣諸島の久場島北東の接続水域に南下して入ったフリゲート艦は、午前3時10分ごろ、尖閣諸島の大正島北北西の接続水域から出て北に向かったという。海上自衛隊の護衛艦「せとぎり」が確認した。

 また、8日午後9時50分ごろ、ロシア海軍の駆逐艦など3隻も久場島と大正島の間の接続水域に入って北進し、9日午前3時5分ごろに同水域外に出たのを海自護衛艦「はたかぜ」が確認した。

 接続水域の航行は国際法上問題がなく、ロシア軍艦は過去に尖閣諸島周辺の接続水域を航行したこともある。防衛省は今回の両国海軍の動きの関連を調べている。

 外務省の斎木昭隆事務次官は9日午前2時ごろ、中国の程永華駐日大使を外務省に呼び、重大な懸念を表明し抗議。直ちに出域するよう要求した。日中関係筋によると、程氏は中国軍艦の接続水域入りの正当性を主張し反論した。

 これに先立ち午前1時15分ごろには外務省の石兼公博アジア大洋州局長が劉少賓駐日中国大使館公使に同様に抗議した。〔共同〕

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