(英フィナンシャル・タイムズ紙 2016年6月6日付)
世界で最も影響力の大きいコンサルティング会社の1つ、マッキンゼーが人目につかない形で50億ドル規模の社内投資部門を築き上げていた。現職および過去のパートナーの資産を運用するファンドで、潜在的な利益相反について疑問が浮上している。
本紙(英フィナンシャル・タイムズ)が確認した文書によれば、「マッキンゼー・インベストメント・オフィス(MIO)」パートナーズとして知られる部門は、マッキンゼーのトップパートナーとアドバイザーから成る12人の理事会によって監督されている。
理事会に名を連ねるパートナー――米州部門、エネルギー部門、投資銀行部門、プライベートエクイティ部門の代表者を含む――は、会社の経歴紹介でファンドでの仕事を公開しておらず、MIOのウェブサイトにも名前を挙げられていない。
30年前に創設された極めて収益性の高い社内投資ファンドの存在と規模、その投資先はこれまで、現職および退職したマッキンゼー関係者以外にはほとんど知られていなかった。この名門コンサルティング会社の元パートナーは退職後に世界有数の大企業の経営者になったり、政府の要職に就いたりしている。
「社内投資ファンドの規模を考えると、マッキンゼーの投資戦略と顧客企業のニーズの間に利益相反があるのではないかという疑問が持ち上がる」。ソース・グローバル・リサーチ幹部でコンサルティング業界の権威のフィオーナ・ツェルニオスカ氏はこう言う。
MIOは、理事会は投資判断を同部門の管理職に任せていると述べ、組織には「利益相反を避けるための厳格な方針がある」と付け加えた。