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機械化する世界、仕事の未来は(中)

2016/04/06

Matthew Griffin CIO

 新世代のテクノロジーによって機械化される仕事はいくつあるのか、そしてどのような種類の仕事が機械化されるのかについては、1年ほど前からさまざまな臆測がなされ、膨大な論考が示されている。

前回から続く)

搾取される中間層

 現時点では、いくつかのテクノロジーがこの議論を活発化させている。だが、近年までの破壊的変化は、技能や複雑性のピラミッドの底辺付近で、単純な反復作業を行うブルーカラーの仕事がテクノロジーに置き換わるというものだった。これに対し、現在の破壊的変化は、ピラミッドの頂点付近で、ホワイトカラーのナレッジワーカーの仕事がテクノロジーに置き換わるという違いがある。その結果、世界の勤労者が次第におびえてきている。自分の専門性とスキルが無になることを、搾取される中間層が懸念しつつあるのは、史上初めてのことだ。

 労働市場に特に大きなインパクトと影響をもたらすテクノロジーは2種類に大別できる。1つは「個別の新興テクノロジー」と言えるもので、人工知能、マシンビジョン、ハードウエアとしての形を持つロボット、ソフトウエアのみのロボットなどが該当する。もう1つは、複数のテクノロジーを組み合わせてプラットフォームを構築した「統合型の新興テクノロジー」と言えるもので、自律型輸送機関、アバター、クラウド、コネクテッドホーム、IoE(Internet of Everything)、スマートシティ、ウエアラブルデバイス、遠隔医療などが該当する。

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