記事詳細
日本発見の新元素、名称案は「ニホニウム」 記号はNh、今夜発表へ
理化学研究所のチームが発見し、日本で初めて命名権を獲得した原子番号113番の新元素の名称案は「ニホニウム」であることが8日、分かった。元素記号案は「Nh」。国際純正・応用化学連合が既に内部審査で承認しており、日本時間8日午後10時半にホームページで公表する見込み。
5カ月間にわたって一般からの意見公募を開始。目立った反対意見がなければこのまま年内にも決定し、アジアで初めて発見された元素として周期表に記載される。
名称案はチームを統括した森田浩介グループディレクターが決定し、同連合に提案した。森田氏は「日本で発見されたことが分かる名前にしたい」と話してきた。自国語の国名にちなむ名称が最もふさわしいと判断したとみられる。
当初は学術用語として多用されるラテン語やフランス語に由来する「ジャポニウム」の名称案も検討したが、日本人への蔑称である「ジャップ」を想起させるとの批判的な意見が一部であったため除外した。
過去に使用した元素名は使えない規則があり、元東北大総長の小川正孝博士が明治41年に新元素として命名し、後に別の元素と判明し周期表から削除されたニッポニウムは選べなかった。