むかしクラブである有名なPAさんから
「良いDJってのは”女の子”を踊らせてるもんだよ」
という話を聞いた事があります。
曰く、長年PA宅の向こうのフロアを見続けて気がついたそうで、女の子の方がDJのプレイする音楽に純粋に素直に反応する事の方が多いとのこと。
当然、傾向の話なのですが、確かにクラブで踊ってる女子の方は音楽に向けている感性がとても高い人が多いように思います。
そして、フロアで踊っている女の子が増えてくると男もどんどんフロアに増えてくるそうな。
うん、これは納得できますね(笑)
たしかに耳の肥えた女子を踊らせるDJは良いDJの条件の一つなのかも知れません。
DJは女の子を踊らせろ!
「良いDJ」とはいいプレイをする事は当然ですが、他にも切り口は色々あります。
お客さんからすれば
・期待を上回る音楽と雰囲気を作り出して最高に楽しませてくれるのが「良いDJ」
同業者のDJからみれば
・選曲や繋ぎのテクニック、オリジナリティーがあるプレイをするのが「良いDJ」
主催者側から見れば
・集客力があって自分の役割をしっかり果たす事ができるのが「良いDJ」
クラブ側からすれば
・お客さんを沢山呼べてマナー良くて、挨拶も出来て機材を大切に扱って、ブースでドリンクこぼさないのが「良いDJ」
良いDJになる為にはこれらを全て満たさないといけません。
そう全てを!
音楽の部分はDJなので努力するのは当たり前ですね。
実際に現場でうーん、難しい!ってなるのが集客の部分だと思います。
フライヤーに名前が載るだけで勝手に人が集まる大物DJでなければ必ず立ちはだかる問題です。
これまで色んな都市で「良いDJ」を見てきましたが、やはり良いDJにはジャンルを問わず共通する点があります。
「コミュニケーション能力が高い」という点です。
しっかりと営業ができる為にはこのコミュニケーション能力が最も大切です。
頭に浮かべた「良いDJ」に共通すること
・よく笑う
・人の名前や顔をちゃんと覚える。
・音楽だけでなく話題の幅が広い
・人を楽しくさせるのが好き
・自分の意見をしっかり持っている
・人の話をよく聞く
・質問が上手い
・イベントをガッツリ楽しむ
・いつも楽しそう
といった共通点が浮かび上がります。
つまり「人」として面白味のある魅力的な人がお客さんを呼べるわけですね。
よく考えたら当たり前の事ですが、「人」との繋がりを大事にしてドンドンと広がりを増やしていける人が「良いDJ」として残っていくわけです。
僕自身はコミュニケーション能力が高い方ではないので、この事の重要性は本当に身に沁みて分かります。ただただ音楽を追求するだけでは不十分なんです。
SNSの時代になって便利な世の中になりましたが、SNSでの告知やDMだけでは全然ダメなんです。ちゃんと人と向かい合って話をして自分を知ってもらい、人を知る努力をしなければ。しかもそれを意識なくできてるのがコミュニケーション能力の高い人たち。
ぐぬぬ・・コミュニケーションに苦手意識があると、彼らのようにサラリとは出来ません。。しかし彼ら・彼女らに学ぶことは沢山あるはずです。
まずは出来る事から、、全力でイベントを楽しんで、楽しそうに周りの人と仲良くなるところから初めてみよう!
他にも、僕が思う良いDJの条件は
・自分のプレイを楽しんでいる
・フロアに注意を払っている事が分かる
・DJ中も、他人のプレイでも踊る
・強い意志やこだわりが感じられる
・イベントの流れや時間帯にあったプレイができる人
などが挙げられます。
DJで人を踊らせたいハズなのに、ノリノリでもなく、ずっと下を向いて踊りもせずに、意図のわからない縦横無尽なプレイをするDJほど面白くない物はありません。
ずっと下向いてるとフロアの温度を確かめながら選曲してるようには見えません。フロアの様子を感じとって選曲しているDJは必ず様子を気にしています。
自分のプレイで踊ってるDJは僕は大好きです。DJが踊りながらプレイしているとグルーヴが違って聴こえるから不思議です。棒立ちでPCの光を浴びてつまらなそうな顔がフロアから丸見えになってるDJさんは要注意ですぞ。
DJのこだわりはとても大切だと思います。
ファッションであったり、アナログへのこだわり、機材へのこだわり、テクニックのこだわり、曲の流れを作りこむこだわり、、など何かしらのこだわりが無い事は魅力の一つを欠く事になります。
キャリアを積み始めたDJはイベントのオープニングにプレイする事もあると思いますが、ここでは自分の色を前面に出さずに、しっかりと「オープニング」の役割を果たす事が重要です。
いきなりお客さんが入っていないフロアにガンガンのアッパーなトラックをプレイされても雰囲気ブチ壊しですし、せっかく序盤から来てくれた人もピークタイムまでの体力を考えるといきなりガシガシに踊るわけにはいきません。
抑え目のプレイでゆっくりとフロアの雰囲気を温めて、身体を自然に揺らしたくなるような気持ちのいいプレイを目指すべきです。
ここでしっかりと役割を理解したプレイをしていけばオーガナイザーや、早い時間から遊びに来ている本当の音楽好きの人の目に留まることになるでしょう。
特に、まとめたかった訳でもなくだらだらと書きましたが、つまりは、現場に足を運べって事ですね。さあ、クラブへ行こう♪