テレビの有料放送を無料で視聴できる不正なプログラムをインターネット上で公開したとして、警視庁サイバー犯罪対策課などは8日までに、佐賀市の無職の少年(17)を不正競争防止法違反(技術的制限手段回避装置の提供)容疑で逮捕した。同課によると、無料視聴プログラムの提供者の摘発は全国初。
地上デジタル放送やBS、CSの有料放送の視聴には一般的に「B―CASカード」が必要。少年が開発したプログラムは、カードがなくてもネット上で不正に公開されている「暗号鍵」を入力すると視聴できる仕組みになっていたという。
逮捕容疑は2015年6月、自らが管理するホームページ上に不正な無料視聴プログラムを公開し、提供した疑い。少年は「今は話したくない」と供述しているという。
同課によると、少年は遅くとも14年12月ごろから、自ら開発したプログラムを「FreeCAS」と称して公開し、無償でダウンロードさせていたという。現在もネット上ではこのプログラムが拡散しており、同課は利用者についても調べる方針だ。