06月08日 11時46分
東京・秋葉原で、7人が死亡、10人が重軽傷を負った通り魔事件から8日で8年になり、現場を訪れた人たちが犠牲者に祈りをささげていました。
平成20年6月8日、東京・秋葉原の歩行者天国にトラックが突っ込み、通行人がはねられたうえ、次々とナイフで刺され、7人が死亡、10人が重軽傷を負いました。
この事件では、去年2月、殺人などの罪に問われた加藤智大死刑囚(33)の死刑が確定しています。
8日で事件から8年になり、現場の交差点には献花台が設けられ、千代田区の石川雅己区長や訪れた人たちが犠牲者に祈りをささげていました。
石川区長は「今も事件当日のことは忘れられない。同じような事件が2度と起こらないように地域の方とも協力して、安全な街づくりに取り組みたい」と話していました。
また、事件当時、現場の交差点にいたという34歳の男性は「交差点で事故が起きたと思ったら周りの人たちが逃げ出したので自分もつられて逃げました。その後、殺人事件だと知り、頭が真っ白になったのを覚えています。あの場にいた多くの人を恐怖に突き落としたあのような事件は2度と起こしてはいけないし、忘れてはいけないと思います」と話していました。
事件が起きたとき、現場近くにいたという愛知県の35歳の男性は「不自然な人だかりができていて何だろうと思ったら、人が血を流して倒れていた。その後しばらくはショックで食事ができませんでした。事件を風化させないよう、現場を見た自分が当時のことを知らない人に話して伝えていきたい」と話していました。
また、事件直後、仕事帰りに現場を通りかかったという41歳の男性はペットボトルのお茶を犠牲者と同じ数の7本供え「自分も巻き込まれたかもしれないと思うと恐ろしく、あの日のことは忘れられません。事件を風化させてはいけないので、これからも毎年訪れるつもりです」と話していました。
岡山県から訪れたという32歳の男性は「当時、事件に衝撃を受けて、毎年この日はここで手を合わせています。秋葉原が好きなので同じような事件が起きないように祈りました」と話していました。
東京・秋葉原の防犯対策や街づくりに取り組む秋葉原地域連携協議会の大塚實会長は「防犯カメラの設置やパトロールの強化など対策をさらに充実させて、多くの人に安心して楽しんでもらえる街にしていきたい」と話していました。
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