リスニング苦手な人はディクテーションで道は開ける!やり方・効果

リスニング苦手な人はディクテーションで道は開ける!やり方・効果

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対象:英語初心者~リスニングが苦手な中級者 
読了:約8分(3935文字) 
公開:2013-11/08 
更新:2014-08/23 部分的に加筆・修正 

リスニングで聞き取れなかったとき、その原因は主に、

 (1) 音が聞き取れなかった
 (2) 音は聞き取れたが、そこから意味がつかめなかった

のどちらかに分かれます。

そして、英語初心者~初中級(TOEICのリスニング300点未満)の方は、たいてい「1) 音が聞き取れていない」のが原因である可能性が高いです。その自分が聞き取れなかった音を見つける作業が「ディクテーション」になります。

ちなみに、「聞き取った音から意味がつかめない」「文頭から瞬時に聞き取れない」「一発で聞き取れない」「スクリプトを読むと簡単すぎてヘコむときがある」という症状を患っておられる方は、【瞬間英作文】で道が開けるので、ぜひお試し下さい(・∀・)b

それではいってみましょう!
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このページの目次 リスニング苦手な人はディクテーションで道は開ける!やり方・効果1. ディクテーションとは?ディクテーションの効果・目的ディクテーションはふるい分け作業「ディクテーションはやらなくていい」のか?2. ディクテーションの効率的なやり方目的別!ディクテーション用テキストの選び方「音声が速すぎる!」場合「タイピングディクテーション」が効率的!3. ディクテーションの注意点目的を明確化する必ず音読・オーバーラッピングでトレーニングディクテーションの卒業時期4. ディクテーションおすすめ教材5. おすすめ無料サイト

1. ディクテーションとは?


ディクテーションというのは、英語の音声を流して、英文スクリプトを見ずに、耳だけを頼りに英語を書き取る学習法です。

紙と鉛筆を使ってやる方が多いかもしれないですが、僕はPCを使って「タイピングディクテーション」(後述)をよくやっています。


ディクテーションの効果・目的

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ディクテーションすると、自分が聞き取れない発音や、音の連結・消失のパターンを明確にすることができます

特 に、英語初心者の方で、英文スクリプトを見て「こんなに簡単なものばかりなのに、なぜ聞き取れなかったんだろう…orz」という方や、初級~中級者の方で 「英文はそこそこ読めるけど、聞き取れない」「文法はそこそこできるけど、聞き取れない」という症状を患っておられる方は、まずディクテーションで、その 聞き取れない発音、音の連結・消失のパターンをしっかり認識する必要があります。


ここで言う、音の「連結」というのは、「get down」が「ゲット・ダウン」ではなく、「ゲッダウン」と音がつながることで、「消失」というのは「restaurant」の最後の「t」が消えることを意味しています。

この音の連結・消失にはパターンがあるので、詳しくは「初心者必見!リスニングのコツがつかめる7つの発音ルール」を一読して、パターンをあらかじめインストールしておけば、その後のディクテーション・リスニング・シャドウイングがラクになると思います。


ディクテーションはふるい分け作業

注意していただきたいのは、ディクテーションは、あくまでも「自分が聞き取れない音のパターンを見つけるためのふるい分け作業」だということです。

つまり、その見つけたパターンをきちんとストックする(次に聞いたときに聞き取れるようにする)ためには、音読・オーバーラッピング・シャドウイングでトレーニングする必要があります。

逆に言うと、ただディクテーションをしているだけだと、リスニング力は伸びにくいということになります。

【参考】シャドウイングとオーバーラッピングの違い、効果的な学習方法と注意点


「ディクテーションはやらなくていい」のか?

「ディクテーションはやらなくていい」というアドバイスを聞かれたこともあると思います。

確かに、「ディクテーションする時間があったら、シャドウイングなどのトレーニングにもっと時間を割いたほうがいい」という考えは一理ある気もしています。


ただ、何となくオーバーラッピングやシャドウイングを何度も繰り返すだけだと、自分が何を聞き取れて、何を聞き取れていないのか、あんまりよく分からずに闇雲にやっている場合がけっこうあります。

ですが、上述したように、ディクテーションをやると、「自分が聞き取れない発音、音の連結・消失のパターン」が明確になります。

その聞き取れなかった部分をオーバーラッピングやシャドウイングで集中的にトレーニングしていけば、聞き取れない音は徐々に減っていきます。

ですので、闇雲に回数を重ねるだけのオーバーラッピング・シャドウイングをやるよりは、

むしろ、ディクテーションで自分の苦手な音を明確にし、それを意識してオーバーラッピングとシャドウイングをやるほうが効率的だなと思うようになってきました。

そんなわけで、僕は一度ディクテーションは卒業しましたが、最近再入学しました。




2. ディクテーションの効率的なやり方


英語初心者の方は、短文系&やさしい語彙で構成された素材から始めることをお勧めします。

いきなり大量にやるよりは、「毎日15~30分、ディクテーションする時間を作る」という風にしたほうが長続きしやすいと思います。

僕の場合、TOEICをやり始めた頃に、ディクテーションに出会ったので、TOEICのリスニングパートでディクテーションをやりまくりました。


目的別!ディクテーション用テキストの選び方

TOEICを勉強されている方は、最初はPart 1・2の音声を使ってディクテーションするといいと思います。「だいたい聞き取れるなー」となってきたら、Part 3・4でディクテーション。


英会話をされている方は、瞬間英作文系のテキストなどの「なるべく英文が短いもの」から入り、次になるべく易しめの会話系のテキストへ。レベルが上がってきたら、洋画や海外ドラマに移行するといいと思います。

【参考】瞬間英作文 最新おすすめ本・教材


英検をされる方や英語ニュースが聞き取れるようになりたい方は、Webサイトニュースで英会話で始めるといいです。「読み直し音声」のアメリカ人女性の発音がとてもクリアで、しかもスロースピードの音声もあります。


「音声が速すぎる!」場合

「音声が速すぎてまったく聞き取れねーぞゴルア!(#゚Д゚)」という方は、Windows Media Player や、SONYのウォークマン などの再生速度変更機能を利用して、0.7倍速くらいから始めてみてください。

オーバーラッピング・シャドウイングでもそうですが、「音声が速い」と感じたら、スロースピードから始めるというの習慣付けたほうが、かえって成長への近道になる気がしています。


「タイピングディクテーション」が効率的!

紙と鉛筆を使ってやってもいいのですが、パソコン上で「Goodle翻訳」などの、自動的にスペル間違いをチェックしてくれるサイトを使って、タイピングディクテーションすると、かなり効率的です。

紙と鉛筆でやるのに比べて、追記・修正がしやすいですし、スペル間違いも防げます。
※ワードやエクセルもアリですね。

あと、エクセルを使ってノートを自作したり、Anki などのフラッシュカードアプリにカード登録する人は、その際に、英文のスクリプトを参照するのではなく、音声を聞いてディクテーションでタイピングして入力していくようにすると、入力する作業がムダにならなくていいですよ。

英語が使えるようになってくると、ネット上でも英語でやりとりするようになるので、ディクテーションで英文タイピングしておくと、速く打てるようになるので、一石二鳥ですよ♪




3. ディクテーションの注意点

目的を明確化する

上述してますが、自分の目的、自分が今最優先で習得したいことを自問した上で、それを達成するのに最も相応しいトレーニング・教材を選びましょう。

TOEICをされている方は、TOEIC教材がいいと思いますが、英会話ができるようになりたいのなら、会話系の教材や瞬間英作文本を使ったほうが効率的です。


必ず音読・オーバーラッピングでトレーニング

最初の項目でもお伝えしたように、ディクテーションは、あくまでも、自分が聞き取れない発音、音の連結・消失を見つけるためのものです。

その見つけた発音、音の連結・消失のパターンを自分の引き出しにストックするためには、音読・オーバーラッピング・シャドウイングでトレーニングして、身につける必要があります

【参考】シャドウイングとオーバーラッピングの違い、効果的な学習方法と注意点


ディクテーションの卒業時期

ディクテーションで、9割以上書き取れるようになってきたら卒業していいと思います。もうたいていの発音、音の連結・消失パターンは習得していることになるので。

「音が聞き取れなかった」のか、「音は聞き取れたけど、その音から意味がつかめなかった」のかが自分で分かるようになれば、ディクテーションはもうやらなくても大丈夫。

TOEICをされている方なら、Part 3・4で9割以上書き取れるようになってきたら卒業かなと。TOEICでリスニング400点以上になったら卒業していいです。

9割以上書き取れるようになってきたら、「聞き取った音から意味がつかめない」を改善していくレベルになるので、【オーバーラッピング&シャドウイング】は続けながら、【瞬間英作文】と【暗唱】でトレーニングする時間を増やしていきましょう。

【参考】TOEICスコアと英語力を同時に伸ばす勉強法(2)




4. ディクテーションおすすめ教材


ディクテーション用の教材は、別途用意しなくてもいいです。上述したように、すでにお持ちのテキストのCD・MP3音声を使うといいかなと。

ただ、「せっかくだから、何かディクテーション用の教材がやりたい」という方は、次の本がお勧めです(・∀・)b



リスニング・スピーキング時に注意すべき発音や、基本的な音の連結・消失のパターンがこの1冊で学べます。後半に、瞬間英作文ができるレイアウトになっているチャプターがあるので、1粒で二度美味しいテキスト❤




少し英語をかじってる人で、リスニング時の音の聞き取りに苦手意識を感じている人用。自分が聞き取れない発音、音の連結・消失のパターンを見つけられるように手助けしてくれる本です。




5. おすすめ無料サイト


ディクテーションができる無料サイトを集めてみました。

英語リスニング無料学習館

音声が非常にゆっくりなので、初心者の方に最適。また、素材のジャンル的には、仕事で英語を使っておられる方やTOEICをされている方に向いていると思います。