毎週日曜日夜9時から放送されているドラマ「99.9ー刑事専門弁護士ー」が大好きです。
おめあてはこの人。
「明石、いきまぁ〜す!」の片桐仁さん。片桐さんといえばラーメンズ。ラーメンズを知ったのは当時夫が勤めていた会社関係のイベントがきっかけでした。正直いうと当時は「ロゴかっこいいなぁ」と思うくらいで、ラーメンズのおもしろさがあんまりわからなかったけれど、今みるとたまんない。「あーあ」って思うことがあったときは動画をみてゲラゲラ笑ってます。
つい先日、夫の本棚をみていてたまたま目に入った大ベストセラーの「嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え」。昨日読み終えて、ネットをいろいろみていたらこの記事をみつけました。
まさか片桐さんの愛読書だったとは!なんだか最近、片桐さんづいてる!
この記事は、片桐さんと「嫌われる勇気」の著者である岸見一郎さん、古賀史健さんの鼎談で、全4回のシリーズとなっています。わたしが特に印象に残ったのはやっぱり子育てに関する回でした。
片桐 それは驚きです。いや、ぼくも子育てには相当悩んでいて……。アドラー心理学でいうところの、「課題の分離」ができていないんですよね。ぼく自身、親にガミガミ言われて育ったので、自分はそうしないようにしようと思ってたんですけど……まあ、我慢ができないですよね(笑)。
子育てに欠かせない「子どもを叱らない」という勇気 片桐仁×岸見一郎×古賀史健 鼎談【vol.3】|嫌われる勇気──自己啓発の源流「アドラー」の教え|ダイヤモンド・オンライン
頭でわかっていても実践に結びつけるのは難しいっていうのがよく分かります。
子供の問題と自分の問題を切り離すこと
「嫌われる勇気」を読んでわたしが1番印象に残ったのは、片桐さんが難しいとおっしゃっている「課題の分離」でした。実はこの「課題の分離」は、わたしなりにその必要性を感じて普段から心がけていることでもあります。
子供のことについては特に、子供の気持ちを思ってのことなのか、自分の不安や都合によることなのかを自問するように気をつけてる。時間差はあって自制のきかない場面もあるけど、ずいぶん頭が冷えるまでの時間が短くなってきた気がする。
— とんはは (@gambarutonhaha) 2016年5月28日
これは言いかえると、子供の問題と自分の問題を分けて考えるということ。「切り離す」とか「分ける」というと、なんとなく「わたしは関係ない、勝手にしろ」という印象になりがちですが、そうじゃなくて。分けて考えることで、自分にできることはなんだろうって考えられるようになる。その訓練のために続けてきたことでした。まだまだうまくいかないことのほうが多いけど…
そんなわたしにとって実践に結びつけるヒントになるなぁと思ったのがこの部分。
アドラー心理学は、放任主義を推奨するものではありません。放任とは、子どもがなにをしているのか知らない、知ろうともしない、という態度です。そうではなく、子どもがなにをしているのか知った上で、見守ること。勉強についていえば、それが本人の課題であることを伝え、もしも本人が勉強したいと思ったときにはいつでも援助をする用意があることを伝えておく。けれども、子どもの課題に土足で踏み込むことはしない。頼まれもしないのに、あれこれ口出ししてはいけないのです。
岸見一郎・古賀史健 (2013). 嫌われる勇気 ダイヤモンド社 pp142
さらに、
無論、精いっぱいの援助はします。しかし、その先にまでは踏み込めない。ある国に「馬を水辺に連れていくことはできるが、水を呑ませることはできない」ということわざがあります。アドラー心理学におけるカウンセリング、また他者への援助全般も、そういうスタンスだと考えてください。本人の意向を無視して「変わること」を強要したところで、あとで強烈な反動がやってくるだけです。
岸見一郎・古賀史健 (2013). 嫌われる勇気 ダイヤモンド社 pp143
特にこのことわざの引用部分で、なんとなくひっかかっていたものがストンと落ちました。親として子供に関わるときのスタンスがようやく掴めた気がしました。
叱ってはいけない、ほめてもいけない
数年前、長男が幼稚園くらいの頃に「叱らない子育て」という言葉が流行りました。たいていの場合、「叱らないでほめましょう」という内容だったと思います。(ちゃんと読んでいないので詳しくはわかりません)
アドラー心理学ではどうかというと
ほめてはいけないし、叱ってもいけない。それがアドラー心理学の立場です。
岸見一郎・古賀史健 (2013). 嫌われる勇気 ダイヤモンド社 pp197
「叱っちゃダメならわかるけど、どうしてほめちゃダメなのー?」という猛反発が聞こえてきそうですが、実はわたし、それを読んでホッとしたんです。なぜか?子供たちをほめるのが苦手だったから。どういう場面でほめればいいのか、なんていってほめればいいのか、あんまりほめられたことがないせいかサッパリわからなくて…。だから、ほめなくていいっていうのは、とても嬉しいことでした。
ほめるという行為には「能力のある人が、能力のない人に下す評価」という側面が含まれています。(中略)つまり、「えらいわね」とか「よくできたわね」、「すごいじゃない」とほめる母親は、無意識のうちに上下関係をつくり、子どものことを自分よりも低く見ているのです。(中略)人が他者をほめるとき、その目的は「自分よりも能力の劣る相手を操作すること」なのです。そこには感謝も尊敬も存在しません。
岸見一郎・古賀史健 (2013). 嫌われる勇気 ダイヤモンド社 pp197-198
さらに、
誰かにほめられたいと願うこと。あるいは逆に、他者をほめてやろうとすること。これは対人関係全般を「縦の関係」としてとらえている証拠です。(中略)アドラー心理学ではあらゆる「縦の関係」を否定し、すべての対人関係を「横の関係」とすることを提唱しています。
岸見一郎・古賀史健 (2013). 嫌われる勇気 ダイヤモンド社 pp198
と。
叱るでもなく、ほめるのでもないならどうすればいいか。これがアドラー心理学でいうところの「勇気づけ」というアプローチになるのですが、具体的には「よくできたね」という評価ではなく「ありがとう」や「おかげで助かった」、「わたしも見習いたい」というように、感謝や尊敬の気持ちを伝えるということのようです。
これ既視感ある考えだなぁと思ったら、子供たちが小さい頃に読んでいた「子どもの心のコーチング―一人で考え、一人でできる子の育て方 (PHP文庫)」と重なる部分が多いんだなと。もしかしたらこの方もアドラー心理学を学ばれたのかもしれません。こちらも読み返してみようと思います。新たな発見があるかも。
まとめ
まずは「課題の分離」から。なんとなーくやっていたことを、もう少しレベルアップして意識しながらやってみようと思います。自分自身の課題なのか、子供の課題なのかをはっきりさせて、子供の課題であれば最終的に解決するのは子供自身だということを忘れないように。そのうえで、「馬を水辺に連れて行く」ところまでを精いっぱいやっていこうと思います。
つい口出ししたくなるけど、とりあえず1週間やってみよう!
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おしまい。
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