あんな部下を使いたくない?
ふざけんな!お前こそ使いたくない部下だ!

「あさくま」社長の森下篤史氏


吉田典史 (よしだ・のりふみ)  ジャーナリスト・記者・ライター

ジャーナリスト。1967年、岐阜県大垣市生まれ。2006 年から、フリー。
主に、人事・労務分野で取材・執筆・編集を続ける。『悶える職場』(光文社)、
震災死』『あの日、「負け組社員」になった…―他人事ではない“会社の落とし穴”の避け方・埋め方・逃れ方』(ダイヤモンド社)『封印された震災死』(世界文化社)など。

使えない上司・使えない部下

「うちの上司、最悪なんだよね……」。「俺の部下、仕事できないんだよ……」。使えない上司と部下に会うのは世の常。ビジネスマン、ウーマンに生々しい実体験を語っていただく。

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業績が急上昇しているステーキ・レストランチェーン「あさくま」(本社・名古屋市)。代表取締役社長の森下篤史氏(69歳)は、かつては大手メーカーのトップセールスマンだった。その後、50歳で厨房機器販売のテンポスバスターズを創業し、ジャスダック市場に株式上場させた。

 会社員として、創業経営者として、頂点を極めた森下さんに「使えない部下」「使えない上司」について話をうかがった。

「使いたくない部下」と「使えない部下」は違う

森下篤史氏(筆者撮影)

 私は、社員のことを「使いたくない部下」と思ったことがありません。「使えない部下」はいますよ。仕事ができない人はやはり、「使えない部下」です。だけど、「使いたくない部下」とは意味が違うでしょう。

 うちの管理職が「あんな部下は、使いたくない」と言ったら、私は怒ります。「お前はそんなに偉いのか! そんなこと言うお前こそ、俺が使いたくない部下だ!」と。

 「使えない部下」を使えるようにするのが、管理職です。当社(あさくま)は成長のスピードが速いから、それについていくことができない社員はいます。たとえば、お店で働いていた社員が店長になる。今度は、マネージャーとなり、いくつかのお店の管理をする。3店舗、5店舗、さらに10店舗とその範囲が広がります。

 地位が上がるにつれて、「使えない奴」が生まれるのです。そこで、「このマネージャーはダメだ」ととらえるのは、まずい。人を「こういうやつだ」と固定的にみるのは、よくない。

 10店舗のマネージャーをするのは難しかったかもしれませんが、店長に戻すと、生き生きと働く人はいます。人はダメなところばかりじゃない。いいところばかりでもない。あいまいな生き物ですよ。そこをきちんと見てあげないと、人を動かすなんてできないと思います。

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「使えない上司・使えない部下」

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吉田典史(よしだ・のりふみ)

ジャーナリスト・記者・ライター

ジャーナリスト。1967年、岐阜県大垣市生まれ。2006 年から、フリー。
主に、人事・労務分野で取材・執筆・編集を続ける。『悶える職場』(光文社)、
震災死』『あの日、「負け組社員」になった…―他人事ではない“会社の落とし穴”の避け方・埋め方・逃れ方』(ダイヤモンド社)『封印された震災死』(世界文化社)など。

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