韓国 2016/06/08(水曜日)
輸出増加率、OECD20位以下に急落[経済]
韓国の輸出増加率が1年の間に世界4位から20位以下に急落したことが分かった。輸出の不振が今年の経済成長率を低下させかねないという悲観的な見方も出ている。
経済協力開発機構(OECD)が31カ国の輸出増加率を比較したところ、韓国は昨年1月時点で前年同期比0.9%減と小幅マイナスながら4番目に高かった。しかし、今年5月まで17カ月連続でマイナス成長が続く間に順位は下がり続け、今年1月には28位まで落ちた。3月は多少改善したが、順位は22位と下位脱出はできていない。
専門家は、韓国の輸出は造船や石油化学など一部の主力品目に偏っているため、世界の景気減速の打撃を相対的に受けやすいと指摘する。
輸出の不振が経済成長率を押し上げるとの意見もある。輸出から輸入を差し引いた純輸出の国内総生産(GDP)への寄与率は今年マイナス0.2ポイントとなり、今年の成長率は2%台半ばにとどまるとみられる。韓国政府は5月に輸出の不振がやや緩和されたとするが、専門家の間では世界的に貿易が滞る中で輸出回復は容易でないとの見方が大勢を占める。