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中止…反対の市民抗議、警察が説得

警察官が割って入る中、もみ合う集会参加者と反対する市民ら=川崎市で2016年6月5日午前11時34分、小出洋平撮影

 在日コリアン排斥を訴えるヘイトスピーチを繰り返し、川崎市川崎区にある公園2カ所の利用を市から不許可とされた団体が5日、同市中原区で予定していたデモを開始直後に中止した。ヘイトスピーチ対策法が3日に施行された直後の行動だったが、集合場所付近で反対する市民らともみ合いになり、神奈川県警からやめるよう説得された。

 午前10時過ぎ、デモの参加者約20人が、公園利用を認めなかった川崎市長を批判するプラカードなどを持ち、集合場所の公園前に集結。これに対し、在日コリアンや市民ら数百人が「違法なヘイトスピーチはやめて」などと抗議した。現場付近には衝突などに備え警察官数百人が出動。県警は11時過ぎ、「道路が騒然として安全が確保できない。けが人が出たら大変なことになる」などとデモを中止するよう説得。11時半過ぎに主催者側が中止を決めた。県警によると逮捕者やけが人は出なかった。

 主催者団体は過去2回、在日コリアンが多く住む川崎区の桜本地区でヘイトスピーチを行い、5日のデモもインターネットで公表。これに対し、市が公園の使用を不許可としたほか、在日コリアンを支援する市内の社会福祉法人がデモ禁止を求めた仮処分で横浜地裁川崎支部が2日、「ヘイトデモは人格権への違法な侵害」と周辺でのデモを禁じる決定を出した。主催者団体はデモ会場を中原区に移し、県警から道路使用許可を受けた。【太田圭介、国本愛、木下翔太郎】

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