世界経済 成長率は減速 日本も下方修正

世界経済 成長率は減速 日本も下方修正
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世界銀行は最新の世界経済の見通しを公表し、資源輸出国の景気低迷や先進国の伸び悩みを主な理由に、ことしの世界全体の成長率は2.4%のプラスに減速し、日本についても下方修正して0.5%の成長にとどまると予測しました。
世界銀行は7日、最新の経済見通しを公表し、ことしの世界全体の成長率をプラスの2.4%とし、ことし1月時点の予測から0.5ポイント下方修正しました。原油をはじめ資源価格の下落が資源輸出国の経済に打撃を及ぼしていることが下方修正の主な理由で、新興国・途上国の成長率は0.6ポイント低い3.5%に下げました。また、先進国も伸び悩み、アメリカの成長率を0.8ポイント下げて1.9%にしたほか、日本も0.8ポイント下げ、成長率は0.5%にとどまると予測しました。世界銀行は日本の下方修正について、消費の低迷に加え円高の進行や熊本地震の影響を理由に挙げています。
また、こうしたなかで、消費税率の引き上げを再延期することは短期的には成長率の押し上げにつながるという見方を示しました。ただ、再延期によって財政再建が遅れることに懸念を示すとともに、いわゆるアベノミクスの景気押し上げ効果や、日銀のマイナス金利政策の物価押し上げ効果に懸念の声があることを指摘し、日本の政策対応が十分な成果につながっていないと慎重な見方も示しています。