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最終更新:2016年6月7日(火) 22時19分

行方不明から20年、横山ゆかりちゃん待つ両親の思い

 群馬県太田市のパチンコ店で当時4歳だった横山ゆかりちゃんが行方不明になってから、来月7日で20年が経ちます。娘の帰りを待ち続ける両親が、胸の内を明かしました。

 「これが写真の。4歳でこんな感じですかね」(横山光子さん)
 女の子の行方がわからなくなってから、まもなく20年が経とうとしています。ビデオカメラの前でおどけるのは、当時4歳だった横山ゆかりちゃん。この1週間後の1996年7月7日、ゆかりちゃんは、両親と群馬県太田市のパチンコ店を訪れました。

 パチンコ店に設置された防犯カメラの映像です。景品交換所で遊ぶゆかりちゃんに近づく男。その後、ベンチで横に座り、何度も外に向かって指をさしている様子が映っています。ゆかりちゃんはこのあと何者かに連れ去られ、行方がわからなくなっています。

 来月7日で行方不明から20年が経つのを前に、ゆかりちゃんの両親が胸の内を明かしました。

 「娘が早く帰ってきてほしいという気持ちでいると長かったんだけど、今にしてみるとあっという間だった」(横山保雄さん)

 「妹たちを育てながらのことだったので、子どもを見るといいお年頃の年齢の子がいるので、そう考えると早かったかなというか」(横山光子さん)

 妹の面倒をよくみていたという、ゆかりちゃん。当時、赤ちゃんだった妹も、今年で20歳になり、成人式を迎えました。

 「ゆかりも20歳のときに着物を着させてあげたかったので、ゆかりもこんな感じなんだろうなと感じてましたし、妹もお姉ちゃんなら何色を着るかなとか(話していた)」(横山光子さん)

 「ちょっとでも泣けば妹のところ駆けつけて、どうしたのって、自分たちよりも早く行くんですよ。どうしたの、おしめ、おっぱい、どっちって」(横山保雄さん)

 両親は7日、ゆかりちゃんと同世代の警察官との意見交換会に出席し、「娘を無事に見つけて、犯人を逮捕してほしい」と訴えました。

 「ゆかりはなぜ見つからないんだろうと、毎日考えています。長年見つからないゆかりのことを思うと、どうしてもなぜっていうものがついてきます」(横山光子さん)

 36人の若手警察官が出席し、およそ30分間にわたって、行われた意見交換会。

 「20年間という長い年月の悲しみや苦しみを、すごくきょう改めて感じ心が苦しくなった。一刻も早くゆかりちゃんを見つけて、ご両親のもとに元気な姿で帰してやりたい」(太田署刑事一課 金子幸子巡査)

 警察にはこれまでに3910件の情報が寄せられ、ゆかりちゃんの行方を探していますが、発見に至っていません。警察は、当時、パチンコ店の防犯カメラに映っていた不審な男を重要参考人として、行方を追っていて、情報提供を呼びかけています。

 七夕の日にいなくなってしまった、ゆかりちゃん。両親は、最近、願い事を書いた短冊を飾らなくなったといいます。

 「書いてもいまだに願い事がかなわないという感じで。七夕の日に綺麗に見えたことがない、20年間。今年で20年になるので、天気になってくれたらいいなと思います」(横山光子さん)

 両親は今もゆかりちゃんの帰りを待っています。

 【情報提供】太田警察署0276−33−0110
(07日18:13)

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