基地内外で飲酒禁止 酒酔い事故受け
米海軍第7艦隊司令官のジョセフ・アーコイン中将と在日米海軍司令官のマシュー・カーター少将は6日、日本に駐留する全海軍軍人に対し、自宅を含む基地内外での飲酒禁止を発令した。米軍嘉手納基地(沖縄県嘉手納町など)所属の海軍2等兵曹による飲酒運転事故などを受けた措置。
在日米海軍司令部(神奈川県横須賀市)によると、飲酒禁止は階級を問わず対象とし、「無責任な行動が日米同盟に悪影響を及ぼすことを、全海軍将兵が理解したと両司令官が確信するまで継続する」という。
米海軍は2012年10月、沖縄県での海軍兵による集団強姦(ごうかん)致傷事件が発生したことを受け、第7艦隊が基地外と自宅外の深夜飲酒禁止を発令。13年2月からは午前0〜5時の基地外での飲酒禁止などに緩和されていた。
米兵の飲酒運転を巡っては、今月5日、沖縄県嘉手納町で酒に酔って運転したとして、嘉手納基地所属の海軍2等兵曹、アイメ・メヒア容疑者(21)が道交法違反容疑で現行犯逮捕された。
5月22日には沖縄県北谷町で、同31日には長崎県佐世保市で、それぞれ海軍3等兵曹が道交法違反(酒気帯び運転)容疑で現行犯逮捕されている。アーコイン中将は「日本との重要な同盟を危機にさらす不正行為を断じて許さない」との声明を出した。【田中義宏】