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カンボジア プノンペンでの「レンガ工場出資問題」の解明をさせて頂いておりました。

後藤良一氏と出資者の聞取りと資料に基づいて報告させて頂きます。
関係資料は最後に添付してあります。

このブログ公開は出資者関係者(4名)の意向に添いました。



                   経緯


2013年頃、レンガ工場所有者がレンガ工場の土地を16万ドル以上で売却したい意向を以前から交友がある後藤氏に相談していた。


後藤氏は日本人の出資者を募った。その際にレンガ工場事業の収益性(資料①)とレンガ工場の土地を所有ができる、将来の値上がりが期待できると出資者に説明をしていた。


出資者らは後藤氏本人も身銭を切って出資していることを出資前提として、後藤氏を信頼してし出資を決断する。しかし、出資者リストに後藤氏の名前があるが、後藤氏の実際に金銭を出して出資はされていないことが後藤氏からの聞取り調査で分かった。(資料②③④)


出資者に渡された出資者リストが2013年から本日に至るまで3度変わっており不自然である。


2013年9月27日に16万ドルで「負債関係を清算、所有権100%確保」(資料⑤)の説明で出資者から出資金を預かる。


出資金とあるが法人の設立はされていない。


土地権利はハードタイトルで有り、カンボジア人もしくはカンボジア企業との出資企業でないと日本人は取得できない。


「負債関係を清算」の事実は全くない。


「所有権100%確保」(資料⑤)とあるが、土地は2013年9月27日以前から所有者の変更は無く、後藤氏及び後藤氏のレンガ工場に関するプロジェクト組織が所有権を新たに取得した事実はない。


出資金は後藤氏が領収書を発行し金銭を受取し、金銭は土地所有者は受け取っていない。


出資金は2013年9月27日から2014年1月に渡って集められ、約10万ドルが集められた。


後藤氏は土地所有者から土地の持ち分の売却、担保設定等の意思確認を表す書面等は存在しない。


後藤氏は土地所有権が無いことを知りつつ出資金を集め、2年半以上が経過している。


レンガ工場の経営、出資金に関する経理資料は、2013年9月27日~2014年2月末日までの出金帳しかなく、帳簿、売上表、領収書等は無く、現在の金銭残高も不明である。その理由を後藤氏は、パソコンがウィルスに侵されデーターが消え、レンガ工場内で盗難事件が発生したことを理由に述べており、後藤氏が預かった出資金の流れは解明できなかった。


後藤氏が主張するウィルスで侵されたデーターは、パソコン復旧者から取り出すことができたとの証言もあり、また盗難に関しては、工場での機械が盗難されたのであり、帳簿、領収書等が盗まれた事実はなく経理資料の有無とは因果関係は認められなかった。


出資金が振り込まれた銀行口座の記録の照会を後藤氏に依頼したが、回答は無かった。


後藤氏、土地所有者と出資者らとの契約書は存在しない。


2016年1月に出資者の要請で「区分所有契約書」なる契約書を後藤氏が初めて出してきたが、この契約書を見た出資者は一人しかいない。


「区分所有契約書」の日付は2015年となっており、出資が行われた後年に作成されたものと考えられる。


出資金を後藤氏に預けてからの後藤氏の出資者への事業経過説明は出資者の証言から下記の通りである。


「雨季以外に販売したほうが高いので今は作って溜めている段階です。」


「工場地帯ができるのでそこに売却するために溜めている」


「谷さんのマンション建設時に購入してもらうので溜めている」と変化し、


「工場を閉鎖し、農場関係の方に売却したい。」


「高く売って配当できるまで待ってほしい。」


2016年、後藤氏はレンガ工場土地を高く売ると出資者に解決案を出しているが、弁護士聞取調書(土地所有者から提供)「1hあたり3万ドルの価値しかない」と後藤氏は述べており、解決案が現状先送りであり、また出資者リストにある16万ドルの評価にも妥当性を疑わせるものである。


2016年5月27日、弁護士による後藤氏からの聞取り調査で「100%不動産所有権確保」の意味を質問されると、後藤氏は「バーチャル上(仮想上?)のこと」と証言しており、不動産所有権が確保されていないことを承知の上で、出資金を募ったことが後藤氏の証言で判明した。

 

総評:


後藤氏は出資者に土地所有権もしくは担保が無いことを知りながら、所有権もしくは担保がある前提に出資金を集めている可能性がある。


後藤氏と土地所有者との間で土地売却の意思確認をした書面等は一切存在しない。


出資者には「100%所有権確保」と出資金を集めている。


「100%所有権確保」の意味を弁護士の聞取りで後藤氏は「(所有権確保は)バーチャル上の話」と証言しており、土地担保が無い状態で出資金を集めたことを後藤氏自らの証言で明らかであると思われる。


土地が取得できていない状態であることを知りつつ、土地所有権があるかのごとく出資金を段階的に集めて、出資金が使われていった。出資金の使途、残高は現在不明である。

以上


私は本件を調査致しましたが、後藤氏が主張する事業経営失敗とは判断できない。しかし、私に判断は下せませんので、司法判断を仰ぐ方が適切かと判断しております。

 

2016年6月1日

「カンボジアでの不正を許さぬ会」 会長 谷俊二


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関係資料一覧
氏1
資料①レンガ工場事業計画表
氏2
資料② 2013年10月頃 出資者リスト
氏3

資料③2014年2月頃 出資者リスト

氏4
資料④2016年2月頃

氏5
資料⑤出入金表 「所有権100%確保」