アメリカが中国に拳を振り上げた!
南シナ海は、南海トラフに似ている。南海トラフとは、フィリピン海プレートと、大陸からのユーラシアプレートがぶつかり合う大地震の危険地帯だ。同様に、南シナ海も、海洋からのアメリカ軍と、大陸からの中国軍がぶつかり合う、アジアの新たな「火薬庫」となっている。
そのことを象徴するような「シャングリラ対話」――第15回アジア安全保障会議(IISS)が、6月3日から5日まで、シンガポールのシャングリラホテルで開かれた。
この会議は、毎年この季節に同地で、英国国際戦略研究所が主催して行われる、いわば「軍事サミット」だ。世界の主な国防大臣がズラリ顔を揃えることで知られ、日本からは中谷元防衛大臣が参加した。
今年の会議の主役は、アメリカのアシュトン・カーター国防長官と、中国の孫建国・中央軍事委員会連合参謀部副参謀長だった。米中両国が、南シナ海問題を巡って、世界の国防関係者たちを巻き込んで、ガチンコのバトルを繰り広げたのである。
思えば前任のヘーゲル国防長官は、コワモテの外貌ながら、中国の空母「遼寧」に乗りに、いそいそと訪中したりして、「隠れ親中派」とも言える国防長官だった。それに較べて、昨年2月に就任したカーター国防長官は、柔和な笑顔とは裏腹に、中国に対して非常に強硬である。4月にはフィリピンのガズミン国防相を空母「ジョン・C・ステニス」に乗せて、ともに中国に向かって吠えたりしている。
アメリカのこの頃の対中強硬姿勢について、日本外務省内では、「8年目のオバマ」という言葉が使われているという。「これまで親中派と思っていたら、任期最終年の8年目になって、ようやく『反中親日』変わってくれた」という意味らしい。
だが思うに、オバマ大統領が「変わった」のではなくて、最後の一年ということで、内政や自分のレガシー作りに集中しているため、軍事問題を国防総省に委ねるようになったのではなかろうか。古今東西、政権末期の体制によく見られる現象だ。
国防総省の方も、11月に万が一、トランプ大統領が誕生したら、青天の霹靂のようなことが起こりかねないため、いまのうちに「既成事実」を固めてしまおうとしているように思える。
その結果、強硬派のカーター国防長官率いる国防総省が、中国に対して拳を振り上げているのである。理由はどうあれ、日本にとってはありがたい話である。
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