韓国財閥の破綻ラッシュが始まった。本業の儲けで利息も支払えない「ゾンビ企業」33社(別表)のうち、造船大手が破綻、他の企業も崖っぷちが続く。ゾンビ企業の改革を掲げる朴槿恵(パク・クネ)政権だが、「レームダック(死に体)」状態のため、大量失業や深刻な景気後退を招きかねない。
韓国の企業経営評価サイト「CEOスコア」によると、同国の大企業500社のうち営業利益が支払い利息をどの程度上回っているかを示す「利子補償倍率」が1倍未満の状態が3年以上続くのは33社ある。
このリストのうち5月27日に法定管理(日本の会社更生法適用に相当)を申請したのが韓国造船4位のSTX造船海洋だ。安値受注による規模拡大で経営が悪化。債権団から4兆5000億ウォン(約4120億円)の支援を受けたが、持ちこたえられなかった。
韓国の造船メーカーはウォン安を武器にシェアを伸ばしてきたが、中国経済の失速などで受注が激減、日中メーカーとの競合もあって経営が落ち込んでいる。造船ビッグスリーの一角、大宇(デウ)造船海洋は昨年度、2兆9371億ウォン(約2690億円)の連結営業赤字を計上。今年1〜3月期も赤字が続く。