東京都の舛添要一知事(67)の厚顔無恥さに、都民・国民の怒りが沸騰している。都議会の所信表明(1日)で、「政治とカネ」の疑惑を説明しなかっただけでなく、リオデジャネイロ五輪に出席すると明言したのだ。疑惑を抱えた汚れたリーダーを、フェアプレーが重視される「平和の祭典」に出していいのか。都民の血税を、またもや舛添氏の海外出張に使っていいのか。都議会から「舛添降ろし」の号砲が鳴らされた。
都民や都議会を、完全にバカにした所信表明だった。
舛添氏は口先では「多大なる迷惑を掛け、心から深くおわびしたい」といって頭を下げたが、事前の「(都議会には)納得いただける説明をする」という発言とは180度違った。「弁護士による調査」という逃げ口上と、「航空機のファーストクラス、ホテルのスイートルームは使わない」という当然の決定を盾にして、説明責任を果たすことを先送りしたのだ。約25分間の所信表明のうち、謝罪はたった2分半だった。
満席状態の一般傍聴席からは、「説明になっていない!」「辞めろ」「いつ責任取るんだ」「自民党と公明党はしっかりしろ」などと激しいヤジが飛んだ。
本会議後、多数の報道陣が待ち構えていたが、舛添氏は「所信でしっかり述べたので、これ以上は話しません」と平然と語り、そのまま立ち去った。まさに、「逃亡」「逃走」「退散」というべき醜悪さだった。