外遊終えた朴大統領 国内の政局運営「いばらの道」

【ソウル聯合ニュース】韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領が5日、アフリカ3カ国とフランス歴訪を終えて帰国した。先月25日に出発し、エチオピア、ウガンダ、ケニア、フランスで首脳会談を行ったほか、トップセールスに励んだ。今回の外遊では北朝鮮のアフリカでのネットワークにくさびを打ち込むなどの成果を挙げたが、内政では厳しい状況を迎えている。特に少数与党の国会では野党との対立が予想され、朴政権が意欲を見せる構造改革を推進できるかは不透明な状況だ。

 朴大統領は外遊中、おおむね順調にスケジュールをこなしたが、アフリカ滞在中に野党が求める国会法改正案に対し拒否権を行使した。同改正案は国会の常任委員会が懸案をめぐり所属議員の過半数が出席してその過半数が賛成すれば、聴聞会を開くことを認めるもの。政府・与党は行政府に対する立法府の過度なけん制を招くとはねつけたが、野党側は朴大統領の拒否権行使に激しく反発している。

 4月の国会議員総選挙で与党セヌリ党は大敗を喫し、過半数の議席を持たない。政府は、新たに当選した議員による第20代国会で労働改革法案などを成立させるには野党との協力が欠かせないが、今のところ有効な手立てはない。

 青瓦台(大統領府)によると、朴大統領は外遊中に体調を崩し、点滴を打ちながら職務をこなしたという。回復のためには休息が必要だとされるが、ゆっくりと休んでいられないほど政局は緊迫している。

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