当時5歳が甲状腺がんの疑い
東京電力福島第1原発事故の影響を調べる福島県の「県民健康調査」検討委員会は6日、事故当時5歳の1人が甲状腺がんかその疑いがあると明らかにした。甲状腺がん発生で放射線の影響が考えにくいとする理由の一つに5歳以下の診断例がないことが挙げられており、同委は「(影響が考えにくいとする)論拠を変更する必要はない。これからどれくらい出てくるか検証する」としている。
福島県によると、放射線への感受性は大人より子どもの方が高く、チェルノブイリ事故では、当時5歳以下でも甲状腺がんが多発していたという。
健康調査は県が2011年6月から実施。甲状腺検査は事故時18歳以下だった約37万人を対象に15年4月まで1巡目を実施し、14年4月からは2巡目に入っている。これまで5歳以下の診断例がないことなどから、検討委が1巡目の結果に基づいて作成した今年3月の中間まとめでは、甲状腺がんの発生について、放射線の影響は「考えにくい」としていた。
検討委は、今年3月までに2巡目で30人ががんと確定したことも報告。昨年末と比べ14人増で、「疑い」は同8人減の27人だった。「疑い」が減った理由について、県は「8人ががんと確定されたため」と説明している。【曽根田和久】