なんでいちいち思い出すんだ、なんでだよ――
こんにちは。
最近ドラゴンクエストヒーローズIIで忙しい氷太です。
更新を最近怠りつつあります。
今日はおげれつたなか先生の
『恋愛ルビの正しいふりかた』
を頂いていくわね。
表紙見た?
この美しいタイトル、そしてこの美しい1枚絵。
なんていうのかしら・・・・。
表紙だけで作品の全体像って伝えられるものなんだと、初めて実感させられたわね。
そしてこの品のある表紙に並ぶこの強烈な作家名ときたら・・・。
何も知らない人が見たら「おや、誤植かな?」と勘違いを起こしそうね。
この漫画には表題作とは別に、以前レビューした
『錆びた夜でも恋は囁く』
のスピンオフ作品、「ほどける怪物」(DV男で弓(錆びた~の主人公)の元カレ・かんちゃんのお話)も収録されているわ。
描かれなかったDVの理由・・・まあ理由があってもDVはダメ!絶対!!なんだけどそういった背景は心情、そして如何様にして救われていくか。
この辺を描いていくお話になっているわね。
ただ驚いたわ。
おかしいな。弓は受だったよな・・・。
かんちゃんも受で弓も受ってこれもう訳わかんねえな・・・。
かんちゃん、我慢してたんだね。
それに対してこの表題作は、無垢な愛と大切なモノは何だったのか?を問う事を主に描いており、胸を締め付けられるような気持ちにさせてくれる漫画になっているわね。
あらすじ見ていきましょう。
あらすじ
「この泣き顔が見たかったんだ。」
高校時代、暗いメガネだった俺に、図々しく絡んできた、黒歴史・鷲沢夏生。
数年後、俺は夏生に再会して告られた。これはチャンスだ。付き合って、惚れさせてズタボロに捨ててやる!
(「恋愛ルビの正しいふりかた」)
「どうせ、また殴って終わる。」
夏生と高校時代につるんでいた林田は、会社のチャラい後輩・秀那を、酔った勢いで誘惑した。
転職前、恋人を殴っていた林田。後悔の数だけ開けたピアスだらけの俺を、おまえはずっと抱けるのか――?
(「ほどける怪物」)
傷だらけの恋を涙で洗う、おげれつたなかの不器用な恋の物語
いちおうスピンオフである「ほどける怪物」のあらすじも載せておくわね。
まあこの表題作、あらすじだけみるとゲスい物語に見えちゃうわね。
うん、ゲスいわよ。
でもかなりマイルドだけど。
あらすじ読むのめんどうな人のために、ハイライトにするとこんな感じね。
夏生:「ワイ、お前に一目惚れしたわ。付き合おうて、どこの誰か知らんけど。」
ヒロ:「ええぞ」(よっしゃ、過去の復讐するチャンスが巡ってきたやで~)
―1ヵ月後―
ヒロ:「付き合うってええもんやな」
夏生:「せやな」
こんな感じね。
うん、あなた達の頭の中「!?」って感じだろうけど、アタシも初見でそんな感じだったから大丈夫よ。
登場人物
ヒロ(表紙の人)
高校時代は垢抜けていなかった陰気な性格だった。
その時同級生だった夏生がきっかけとなり、変わろうと一念発起する。
現在はオシャンティな美容師さんで、夏生と再会し過去の復讐を決意する。
夏生
見た目、ちょっと弓に似ている元ヤン。
頭は悪いが純粋で犬のような性格。
ヒロと再会を果たしたが、昔と変わりすぎているため本人と認識していない。
アタシ前髪ファサッ!!としてるのダメなんだけど、この子になら捧げてもいいわ(何をだ)
感想
ストーリー・キャラ・絵
物語はテンポよく進んで行くわ。
無理やり感はなく、後半を除いてコミカルにヒューマンドラマに展開していく。
キャラクターに関しては文句なしに満点。
特に夏生が可愛らしすぎる。
ニコニコしてて健気で犬っぽくって・・・・。
こういう嫁が欲しいよなあオイ!!
それに加えて相変わらず美しい描写!!
泣き顔とかこの人にしか描けないんじゃねーかと思わせるような真に迫る力強さが伝わってくるわね。
着々と復讐をしていこうとするヒロの心理が、少しデスノートを想起させるような黒さがあってここも面白いわ。
そして、復讐に関して抱く虚無感からの喪失感。
余すところなくその美しい絵の技術を活かしきっているわね。
やっぱり見所は育てていた花を持って夏生に会いに行く所ね。
ここの自分の気持ちを正直に吐露するシーン本当によかったわ・・・。
ちょっと情景描写が作りこみすぎてて狙ってる感がある事は否めないんだけど、真っ直ぐにセリフらしいセリフで飾るその部分は鳥肌が立ったわね。
そして最後はキレイに物語の幕が閉じられるわ。
この本編最後のシーンに意味があるから、ここまで読んでもう1度読み返して貰いたいわね。
短所
ちょっとネタバレ要素あるから、気をつけて!
まず「復讐」を決意するそもそものきっかけが弱い。
そんな事で復讐しちゃう?
ホモでもないのに男と付き合っちゃいますか?
と、この入り込みの部分は置いてきぼりになったわ。
あと後半、本当はしたかったのは復讐じゃなくって夏生の隣にいても堂々としていれる自分になりたかったっていう設定。
もう物語後半になって「昔からそう思っていた」的に言われても違和感しか残らない。
それ、ここまで来なければ思い出さない事なの?
羨望する感情が夏生に対してあったわけでしょう?
ぶっちゃけいいヤツだって事くらいそもそも分かってたでしょ?
「やっと今気付けた」なら分からなくもないんだけど、知らないふりをしていただけだって頭の片隅にはあったって事よね?
アタシ、ここよくわからないのよね。
女性目線だと分かるのかしら・・・。
学生時代によくある、女子がトイレに行くのに大勢で出かける事くらい違和感があるのよね。
ううん、こっちかしら。
仲良くしている子がいなくなった瞬間、その子の悪口を言い始める事。
男にはよく分からないわね・・・。
そこにはどんな感情があってその行動に至っているのか・・・。
この漫画の場合、
・復讐するやで~
・本当は釣り合う人間でありたいんや!!
っていう感情が混在しているみたいなんだけど、同じような感情なのかしら・・。
パッとこの設定が出てきて、パッと引っ込むからやっぱり何回読んでも分からないわ。
別に本当は過去に夏生に対してどう思っていたのか?っていう設定不要だったんじゃないかしら・・・。
アタシ個人的にはココ、完全に蛇足要素だと思う。
発展
さすが、おげれつなたなか先生なだけあるわ。
めちゃめちゃある。
それにしても喋りすぎじゃないですかね・・・。
あんまり最中に喋られるとちょっとテンション下がるんですが・・・。
オレだけですかね、そう感じるのは・・・。
お風呂のシーンで出てくるアヒルのおもちゃ「ピヨ吉」を使った可愛らしい2人のやりとりには正直嫉妬・・・っていうか参考にさせて貰ったわ。
これ・・・今度使わせて貰おう。
あとはどうやって片思いの人と一緒に風呂に入るのかが問題だな・・。
まとめ
物語の要素として穴があるのは事実なんだけど、物語全体として捉えると小さな要素に過ぎないわ。
アタシは名作としてこの作品をオススメ致します。
是非、この漫画を手にとって感情移入して色々な彩りのある感情に触れて欲しいわね。