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【大リーグ】

イチローもアリさん悼む 各地の試合前に黙とう

2016年6月6日 紙面から

メッツ戦の6回、代打で中飛に倒れるマーリンズのイチロー=マイアミで(共同)

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◇メッツ6−4マーリンズ

 ボクシングの元世界王者、モハメド・アリさんの死去を受け、大リーグは5日、各地の試合前に黙とうがささげられた。マーリンズのイチロー外野手(42)は、2002年の春季キャンプや04年のオールスター戦でアリさんと交流があったという。「最も偉大なる人間として、常にアリさんが自分のモチベーションの一部となる存在だった」と悼んだ。アリさんは12年、マーリンズの本拠地マーリンズパークの開場記念式典にも参加し、始球式を行っていた。

 レジェンドはレジェンドを知る。イチローにとっても、アリさんは特別な存在だった。

 「最も偉大なる人間として、逆境を乗り越えた象徴として、常にアリさんは自分にとってモチベーションの一部となる存在だった」

 米放送局SNYによれば、イチローは厳粛な面持ちで語った。2001年にマリナーズでメジャー挑戦する際も、アリさんのことが頭にあったという。「決して自分とアリさんを比較するわけではないが、日本からメジャーに行けば、実績を疑問視し、批判する人たちがいるのは分かっていた。それを乗り越える唯一の方法は、実力を証明し、偉大な存在になることだった」

 米紙マーキュリーニュース(電子版)によれば、アリさんとイチローの最初の邂逅(かいこう)は、翌02年の春季キャンプだったという。アリさんがマ軍のキャンプ地アリゾナ州ピオリアに突然現れると、「何者からも感銘を受けないイチローでさえ、他の選手たちと同様、アリの周囲に群がった」と同紙。04年7月、アリさんがヒューストンでのオールスター戦で始球式を行った際も、4年連続で選出されたイチローと交流。同年10月、背番号51はシーズン262安打のメジャー新記録を樹立した。

 ともに苦境をはね返し、高みに上り詰めた「同志」として、イチローにとってもアリさんの訃報はビッグニュースだったようだ。

 

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