熊本城の石垣 全体の約3割積み直しが必要

一連の地震で大きな被害を受けた熊本城で、崩れた石垣は53か所に上るほか、すべての石垣を修復するには全体のおよそ3割を積み直す必要があることが、熊本市の調査で分かりました。
熊本市の熊本城調査研究センターが地震による被害を調べたところ、熊本城の石垣では、「武者返し」と呼ばれる独特の造りの石垣など、合わせて53か所が崩れていることが確認されました。
また、石垣の総表面積は7万9000平方メートルですが、すべてを修復するにはおよそ3割に当たる2万3500平方メートルを積み直す必要があるということです。
このうち、8000平方メートル以上で石垣が完全に崩れ落ち、崩れた石がどこに積まれていたかを特定する必要があることから、修復を終えるまでにはかなりの時間を要するということです。
熊本城では、このほかにも、国の重要文化財に指定されている13の建物すべてで外壁が破損するなど深刻な被害が確認されています。
熊本城調査研究センターは「今後も調査を進めて、より細かな被害状況を明らかにしたい」と話しています。