フジテレビ公式サイトより。
フジテレビが今年10月から放送をスタートさせるアニメ『モンスターハンター ストーリーズ RIDE ON』。日曜朝8時30分から放送すると発表され、テレ朝とテレ東が長年アニメで培ってきた枠に新規参入で“殴り込み”を宣言したとあって、さまざまな反響があったのは記憶に新しいところ。
その話題の元となったカプコンによる『モンスターハンター ストーリーズ』プレス発表会が5月26日に都内で開催されたが、この発表に現場の記者たちも首をかしげながら聞いていたという。取材に訪れたというアニメライターがその様子をこう話す。
「会見には、現在『サザエさん』などを担当しているフジテレビの松崎容子プロデューサーが制作統括という形で登壇してました。そこで松崎プロデューサーは他局についての話を始めたんですが、『フジテレビは民放キー局のなかではテレ東さんに継いでアニメが多い局。テレ東さん46本、フジテレビはがくんと下がりますが8本。民放企業ではアニメに力を入れている局です』と、テレ東とのみ比較してアピール。テレ朝の同時間帯の『プリキュア』の方は、『モンハン』が男の子向けっぽい作品だからあえて外したのか、歯牙にもかけなかったのかは分かりませんが、現場の記者たちは『テレ東を出したなら、もう1つの裏のテレ朝の説明はないの？』と、首をかしげてました」
そんなテレ朝“無視”ともとれる態度だった松崎プロデューサーは続けて、こんなことを言い出したという。
「『フジテレビといえばアニメ。フジテレビのファンになってもらうためには、子どもたちの間ではアニメだと思います。フジテレビのファンを1人でも増やしたいという思いのもとこのアニメを始めました』と、言い出したんです。これを聞いた記者たちは、『他局が長年培ってきたシマを“荒らし”に行くのにえらい言いよう』と驚いていた記者もいました」（前出のアニメライター）
同発表会ではアニメが放送開始に合わせてか10月8日にはゲーム『モンスターハンター ストーリーズ』が発売予定であることも明かされた。
「ゲームの方は、これまでモンハンのウリの1つだったアクションRPGから、人気モンスターを仲間にして戦うコマンド形式のRPGとなっています。“モンハン初RPG”という触れ込みなため聞こえはいいですが、これまでの勝ちパターンではない部分での勝負なだけに、どれくらいのファンがついてくるのかは未知数なのでは」（ゲームライター）
ゲーム発売と同時にアニメ放映と、どちらかがヒットすればもう一方へ良い影響を生む可能性も高い。しかし、モンハンブランドながらも新基軸への挑戦に、全力で乗っかっていくフジテレビは、本当に大丈夫なのだろうか？ 10月から繰り広げられる三つ巴の戦いの結果やいかに……。