前回、こんな記事を書きました。
この記事は、現在、美容外科ナースのわたしが、過去に、病棟看護師を辞めた理由を書きました。
簡単に言うと、理由は
・美容に興味があって、美容外科で働くという夢があったこと。
・夜勤勤務や残業などの勤務形態が、自分に合わなかったこと。
・責任の大きさにたえられなくなってしまったこと。
・一部、怖い先生もいたこと。
・患者さんがなくなってしまう悲しさや、自分の無力さを感じたこと。
などでした。
でも、たった3年半だけど、バイト以外で、初めて就職した職場だったし、思い入れもあったしで、転職はかなり迷いました。
今回は、わたしが考える、仕事を退職するときに考えてほしい、たった一つのことについて書いていきたいと思います。
いろいろな人に感謝をするということ
わたしの場合、本当にいろいろな人に助けられ、支えられてきました。
・若くて何もわかっていなかったわたしに、心からのアドバイスをしてくれた人がいること
わたしが退職した一番大きな理由は、美容外科に勤めてみたいという夢があったからです。
その夢は、正看護師の資格取得時から、うっすらと感じてはいましたが、学校の先生や母親の、
「やっぱり初めは経験や技術を積むために、市民病院に入社しなさい」
という言葉に従うことにしました。
看護師のみなさんや、看護学生のみなさんは、一度は耳にしたことがある言葉だと思います。
美容外科なんて、大した技術も学べないから、もし行きたいなら、ちゃんと技術を付けてから行かないと、将来、大きい病院に就職したくなってもできなくなっちゃうよ!
との意見からです。
当時は反発もしたけど、よく考え、なるほど、と思って、しぶしぶ、市民病院に就職したのですが、確かにそうでした。
実際、美容外科でも点滴や注射は毎日、行うし、清潔不潔や、手術介助、術後の管理などの知識や手技は必要になります。
若くて、何の知識もない自分が困らないよう、先生や母は、心から心配してアドバイスしてくれたのだと、気づいたのは退職してしばらくたってからです。
当時はこんなの、本当にやりたいことじゃない!
とつらくなったこともあったけど、すべて必要な経験だったんだなと思い、そんな言葉をかけてくれた方たちに感謝しています。
・新人時代、何もわからなかった自分に、先輩たちが、根気よくいろいろ指導してくれたこと
本当に新人時代は、採血するだけでも、手が震えたものです。
怖い先生への報告も、そばで、がんばれって応援してくれて、失敗してもかばってくれた。
検温も時間内に回り切れなくて、悔しくて、泣いたときもあったなあ。
効率のいい回り方はこうなんだよって、教えてくれたなあ。
慣れてきても、やっぱり悩みはいっぱいで、看護研究やら、リーダーをやらされる任されるようになったり、自分ではどうしていいかわからないようなことが、いっぱいあったな。
日勤が終わって疲れてるはずなのに、早く帰りたいはずなのに、準夜勤の前に、ゆっくりしたいはずなのに、いろいろみてくれたり、アドバイスをしてくれたりしたなあ。
感謝してもしきれないくらいです。
当時も申し訳ないなと思っていたけれど、離れてみるとやっぱり、やさしくしてくれた先輩たちのことを思い出します。
・科が変わったときに、友人が、いろいろ教えてくれたり、仲良くしてくれたこと
わたし、運悪く3回、科が変わってるんです。
病院自体の編成が変わった年で、合併されてしまったり。
そんなときも、やっぱり、新しい科に行くと、覚えることだらけじゃないですか。
物の場所すらわからなくて、聞いてばかり。
2年目なのに、全然戦力になれなくて、申し訳なかったな。
よく面倒見てくれたなあ。
いつのまにか、打ち解けて、仕事も覚えて、しばらくたって。
わたしがやめるっていって「やめちゃうの?」って、残念そうにしてくれて、ありがとう。
せっかくよくしてくれたのに、ごめんね。
出勤最後の日に、同期の子と2人で夜勤をやったのは、今でも覚えてる。
めちゃくちゃ、楽しい夜勤だったなあ。
・患者さんたちが〇〇ちゃん!〇〇ちゃん!と呼んで、かわいがってくれたこと
まだ当時若かったからか、なぜか、患者さんから、ちゃんづけで呼ばれ、かわいがってもらっていたわたし。
いつも笑顔でニコニコ話してくれる人が多くて、こっちが、励まされたっけ。
時間気にしながらも、ついつい、長話しちゃったのも、いい思い出だな。
自分の担当だった患者さんは、今でも覚えてる。
まとめ
失敗した時。先生に怒られたとき。自分がうまく動けなくて、悔しくてつらかった時。
わたし、泣き虫で、3年半の間に、何度も泣いた。
こうやって文章にしてると、今でもいろんな気持ちが込み上げる。
そのたびに、いろんな先輩や同僚が話を聞いたり、助けてくれた。
まわりの人がいたからこそ、やっていけた。
ナースって、女の職場だけど、わたしのいた病院は、いい先輩たちがいっぱいいました。
看護ってお世話をする仕事だから、やっぱり優しい人が多いのかもしれない。
前回の記事で、ナースは大変=転職をすすめるような記事に思えちゃったかもしれませんが、そういうことでもありません。
こうやって、当時のことを思い出すと、楽しかったこと、やりがいのあったこともいっぱいあって、なつかしくなります。
病棟ナース、なんだかんだ、好きだったのかな。
今では、市民病院に就職して、いろいろ経験させてもらえたこと、よかったと思っています。
わたしが仕事を退職するときに考えてほしい、たったひとつのこと。
それは、今まで教えてもらった人に、感謝をするということだ。
退職の理由はいろいろあるだろう。
他につきたい仕事がある。家庭の事情。金銭面。
もしかしたら、職場の人間関係や、待遇や、勤務形態かもしれない。
退職して、ああ、清々した!
と思うのは簡単だが、せっかく勤めてきた時間をそのように思うのは、何とも悲しい。
退職という、自分の中の大きなターニングポイントで、自分を見つめ直し、どれだけ自分がいろいろなことをしてもらったか、恵まれていたのかを考えてみるといいと思う。
そうすることで、もう少し、自分を大切にできるんじゃないかな。
PROMISE to PROMISE という歌の歌詞でしめたいと思います。(2番の歌詞です!)
退屈って大人に なった証拠じゃなくて 勝手にあきらめた
あしたのぬけがら
やめるのも やめないことも 勇気なら もうちょっと
もうちょっと 大事にしたい
退職…
やめるのもやめないことも勇気なら、もうちょっと、もうちょっと大事にしたい!!
なんかナースのお仕事見たくなっちゃったなあ。
藤木直人、好きだったんだよね。