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ストライク(6196)の初値予想 ~日本M&Aセンター(2127)との比較~

トレードアイデア

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こんにちは、せみけんです。

6月6日からの相場展開はちょっと厳しそうですが、押し目は少し拾いたいです。

 

IPOの目論見書を読んだんですが、ちょっと面白そうなストライク(6196)について初値予想してみます。同業の日本M&Aセンター(2127)という業績絶好調な会社もあり、少し期待しています。

 

1.概要

2.日本M&Aセンターとの比較

3.初値予想

 

 

 

1.概要

①公募株式について

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公募株式数は少なく、人気化しそうなことから、当たればよほどのことがない限りプラスとなりそうです。

 

②沿革について

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(※1)

沿革を見ると設立から19年で上場までたどり着いており、売上高10億円も達成し、成長性は高いことが伺えます。人数が少人数のわりに、事務所を6か所と全国に持っており、今後も着実に売上が伸ばせる体制作りは構築済みです。

 

平成27年8月現在27名しか従業員がいません。(平成28年4月末時点で、36名になっています。)今後も成長続けるためには、営業マン集めがカギとなってきそうですね。

 

 

③売上と利益について

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(※2)

 

売上は順調に伸びており、今期も2Qまでで10億円と売上はかなり好調な様子です。

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有報から組成件数を確認してみましょう。

年々増加し、1件当たりの売上も上昇しています。徐々に中小企業のM&Aから中堅企業のM&Aへと拡大がうまくできているんじゃないでしょうか。

 

業績好調の裏付けとみています。

 

 

 

 

 

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(※3)

 

当期純利益及び1株あたりの当期純利益も直近好調なことが確認できます。今期2Q時点で117.81円のEPSです。

 

単純に×2倍すればEPS200円を超えてくることは可能でしょうが、予想EPSは142円。ある程度M&A等に時間がかかることもあるので、保守的な予想なのかは不明。

 

EPS142円ならPER約20倍程度と成長性と比較すると公募価格2,940円(予定)は割安な価格ともいえそうです。

 

④従業員について

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(※4

従業員については、36名しかいないのですが、特筆するポイントがあります。平均年間給与が1,640万円!!という点です。

 

コンサルティング業なので、それだけ高い給与を払っても成り立つのですね。すさまじい利益で高い人件費をカバーしています。

 

キーエンス(6861)も平均年収が1,600万円と言われていますので、同じレベルです。これはそれだけ利益の出る仕事をストライクは行っている結果だと思います。

 

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(※5)

対処すべき課題の箇所でしっかりと人材について最重要となる経営資源と述べられています。公認会計士や税理士のプロ集団ということで、平均年収が高いのもうなづけますね。

 

2.日本M&Aセンターとの比較

M&Aといえば日本M&Aセンターです。

急成長を続けているので、PERも高い状態が続いています。

 

株価は2016年6月3日時点で、6,870円です。今期一株利益135円から考慮するとPER50倍です。

 

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売上高14%増、営業利益も14%増です。

実績ベースで売上は4年で倍、純利益は倍以上です。これだけ短期間に成長している会社もなかなかないと思いますが、市場ニーズをしっかりくみ取り、実績を積み上げた結果ここまでの急成長を達成できていると思います。

 

今後について考えてみるとPER50倍なので、4,5年はこのまま成長を続け、利益が倍になればPER25倍程度になります。その程度は株価は織り込んでいることになり、市場も拡大が続くとみているといえそうです。

 

フィスコの記事ですが、以下引用です。

日本M&Aセンター<2127>は4月28日、2016年3月期決算を発表。売上高が前期比20.9%増の147.78億円、営業利益が同14.8%増の70.02億円、経常利益が同12.8%増の71.16億円、当期純利益が同22.5%増の48.40億円だった。6期連続で過去最高益を更新している。

 

M&A仲介は前期の338件から82件の増加し、過去最多となる420件を成約。第1四半期から第4四半期まで全ての四半期においてそれぞれ前年同四半期を上回る案件成約件数になっており、年間を通じて好調な案件成約状況を維持した。

 

2017年3月期通期については、売上高が前期比14.2%増の168.80億円、営業利益が同14.3%増の80.00億円、経常利益が同12.4%増の80.00億円、当期純利益が同12.2%増の54.30億円を見込んでいる。2016年4月に福岡営業所、シンガポール・オフィスを新設するなど、今後も人員と業容の拡大に併せて順次営業拠点を拡充し、各エリアに密着した積極的な営業を展開する。

 

案件も増加中で、ストライクも同様に案件成約数を増やしています。さらにシンガポールにもオフィスを拡大しており、このあたりが高いPERを維持できている理由かもしれません。

 

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比較してみました。ストライクは売上規模で10倍、最終利益で15倍の差がついています。こうみてみると、日本M&Aセンターは大きなライバルとなりそうです。

 

 

3.初値について

日本M&Aセンターより高い成長性を示せるかですが、実績と人員の兼ね合いからそこまでは評価しづらいと思います。中小企業向けのM&Aという市場は評価できますが、先駆者もいるため、どこまで他社と違う付加価値をつけられるかですね。

 

 

EPSが仮に142円程度なら、PER30~40倍ぐらいが株価の実力かなという印象です。仮PER35倍なら5,000円程度が、実力だと思います。

 

 

大型株の雰囲気はよいと思えず、新興に資金が集まるおかげで、6,000円から6,500円を初値予想としたいと思います。(2016年6月5日時点)ただし、初値は需給の観点もあるので、7,000円~8,000前後まで行く可能性もあるかなと見ています。

 

セカンダリーは過熱するので個人的には6,000円より上は投機で割り切ってデイトレですかね。PER50倍で7,100円なので、さすがにそこまで行くと日本M&Aセンターの方を買いと思いますが、そんな理論通りには動かない株式市場なので一つの目安です。いずれにしてもマザーズ小型IPOなので初値形成には注目です。

 

ストックオプションもかなり低い行使価格で大量に残高があるので注意とみています。20万株ほどあり、総株数の7%は少しインパクトが大きい印象です。

 

いずれにしてもIPOで当たればとても良い銘柄になる可能性が高いでしょうね。上場が楽しみですね!!それでは!

 

(※1)、(※4)、(※5)有価証券報告書より引用

(※2)、(※3) 目論見書より引用

 

 

 ↓↓6月29日上場予定のコメダ(3543)の記事も書きました↓↓