ワンルームでも、きちんと作る梅干し
今回は、梅干しの作り方をご紹介します。
昨年は東京で初めての夏を迎えたこともあり、東京の自宅でいただくための梅干しを作りました。
単身赴任のワンルーム住まいなので、もちろん家もベランダも狭いのですが、昔ながらの王道の作り方で、ばっちり素晴らしい梅干しが出来上がりました。
長年作ってきた失敗&成功の経験や、狭いなりの工夫を交えてご説明いたします。時々写真が狭苦しいスペースになっていますので、ご容赦いただければと思います。
黄色に熟した梅を、塩と赤じそだけで漬け込む、シンプルな梅干しです。
深く滋味豊かな酸味と、ふわっと広がる香り、そして副産物の梅酢&赤じそ……。
疲労回復に、健康管理に。極上の調味料、ぜひ、お試しくださいませ。
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レシピについて
大まかな手順は、1)梅の下ごしらえ&下漬け(塩漬け)、2)本漬け(赤じそ漬け)、3)土用干し、の3段階です。
梅干し作りの期間は、黄色~赤色に完熟した柔らかい梅が出回りだす6月半ばから、梅雨が明けて晴天が続く7月下旬頃までです。
用意するものは、各手順ごとに記載します。
もくじ
1. 梅の下ごしらえ&下漬け(塩漬け)
2. 本漬け(赤じそ漬け)
3. 土用干し
4. 梅干しを使ったレシピ
1. 梅の下ごしらえ&下漬け(塩漬け)
黄色~赤色に完熟した柔らかい梅が出回り始めたら、梅干し作りのスタートです。
まずは、梅の下ごしらえと、下漬けを行います。
用意するもの
| 用意するもの | 梅2kg分 |
|---|---|
| ■材料 | |
| 完熟梅(2~3L) | 2kg |
| 粗塩 | 300g |
| ホワイトリカー(35度) | 50ml |
| ■道具 | |
| ホウロウ容器(7L) | 1つ |
| 押しぶた(直径18cm) | 1枚 |
| 重石(2~2.5kg) | 2個 |
| 紙袋(なければビニール袋) | 1つ |
| 洗い桶(なければ大きめ(5L程度)の鍋) | 1つ |
| 竹串 | 1本 |
| 大きめの盆ざる(直径30cm以上) | 1~2枚 |
| 清潔なタオル | 1~2枚 |
| 使い捨て手袋 | 1組 |
| 消毒用アルコール&キッチンペーパー | 適量 |
「用意するもの」について
上記の材料や道具類について、いくつか補足します。
完熟梅
■種類は?
おすすめは、和歌山の「南高梅」です。
アク抜き(半日ほど水に漬ける)をしなくても良いこと、そして肉厚、また、種離れが良いので食べやすいためです。
■なぜ完熟梅を使うの?青いものはダメなの?
私が若い頃に失敗した例も混じっており恐縮ですが、以下のような理由です。
- 「皮が薄く、柔らかく仕上がる」=食べやすく仕上がります。ちなみにカリカリ梅には小さい青梅が適しています。うっかり「デカいカリカリ梅」を大量に作ったことがあります。いや、まぁ、おいしかったですけどね……。コレジャナイ感が、すごかったです。
- 「梅酢が上がりやすいこと」=塩分控えめでも失敗しにくいです。
- 「流通している、黄色~赤色に完熟した柔らかい梅を使うこと」=青い部分が残る梅を室内で追熟させても、樹で熟したものとは違うこと、追熟の間にカビらせる恐れがあるためです。はい、うっかりほとんどカビさせたことがあります……。追熟させる場合は、包装のビニールを外し、新聞紙をひいたザルの上に梅が重ならないように広げ、冷暗所に置きましょう。熟したぶどうや、いちごのようにデリケートです。
自然落下した完熟梅が一番適している、と聞きます。その通りやと思います。また、熟して自然落下するので、ヘタもないらしいです。
せやけど超~~~高価なので、一度も入手したことがありません(ノ∀`)
粗塩
■なぜ粗塩?
粗塩は、塩の粒が粗いので、実と一緒に漬け込んだ際に、下へ落ちにくいのです。
このおかげで、しっかりと梅の実それぞれへのフタの役割が出来るため、梅酢が上がりやすいのです。
■粗塩の量はなぜ300g?
梅の量に対して15%(2kgなら2000g×0.15=300g、3kgなら3000g×0.15=450g)が、えぇ感じで仕上がる塩加減、つまり「いい塩梅」やと思います。
でも、「減塩にしたい」「そんなもんだと梅酢が上がらない」「塩吹くくらい塩辛いのが好き」という方は、13~20%くらいならお好みでえぇと思いますよ。実際、多く出回っているレシピは、18%くらい(2kgなら360g)が多いんやないでしょうか。
ホワイトリカー(35度)50ml
■ホワイトリカー(35度)50ml?なにその中途半端な量?そもそも必要なの?
殺菌のために使います。
本来は、ホワイトリカーをスプレー容器に入れ、梅の実一つひとつに吹きかけて消毒するために使います。
私はそれが面倒なので、「どばっと全体に掛けても、おんなじちゃうの?」→「仕上がり・品質に変化なし」やったため、ホワイトリカーを「どばっと」使用しています。
使い残したホウイトリカーは、アルコール度数が高い蒸留酒ですので、保管状態さえ良ければ長期間経過しても、ほとんど中味に変化はありません。とはいえ、アルコールの揮発、臭いの吸着等がある、といわれていますので、早めに使うにこしたことはないですね。私の経験則で恐縮ですが、開栓→3年後頃までに梅干しで使うor果実酒に漬ける→ウマー、です。
あと、ホワイトリカーとは、酒屋やスーパーに5~6月によく出回る、いわゆる写真のようなお酒ですが、それだけではないです。
ホワイトリカーとは、一般的には「さとうきび」から砂糖をとった後の搾りかすを原料に、蒸留機を使って、風味がなくなるまで何度も蒸留を繰り返して出来た無味無臭のアルコールを、蒸留水で薄めたものですので、ウオツカ、ジン、ホワイトラム、テキーラ(ラムとテキーラは樽熟させてないもの)が該当します。
ですので、殺菌に使用しますから、もし「家にウオツカやジンならあるんだが」という方は、充分に代用できますし、私も実際に使ったことがありますが、仕上がりに違いはありませんので、お使いになるのは問題ありません。
でも、単価が一番安価なのが、ホワイトリカーです。ので、新たに購入するなら、ホワイトリカーがおすすめです。
ホウロウ容器、押しぶた、重石
■なぜホウロウ容器?なぜ7L?
梅干しは、酸と塩分を扱いますので、酸と塩分、そしてアルカリにも強く腐食しにくく、光を遮り、臭いが移りにくいホウロウ、もしくはガラス容器を使用します。ホウロウ容器の中にキズがある場合は、使うのを避けましょう。酸化して変質します。
下漬けの際、押しぶた&重石を乗せること、梅酢(白梅酢)をしっかり上げることから、かさが増えるため、容器は少し大きめです。
21cmサイズ(7L)で梅2~3kg相当、24cmサイズ(10L)で約5kgが目安です。初めての方や、1~2人暮らし、+小さいお子さんのご家庭で漬けやすい・食べやすいのは、2kgやと思います。
■「押しぶた」って何?必要なの?
下漬けの際、重石を乗せる前に、アルコールスプレーで消毒したものを乗せます。
重石の力がまんべんなく均等に梅の実に行き渡るため、梅の実を保護し、きれいに梅酢が上がります。
■重石(2kg~2.5kg)×2個ってどういうこと?4~5kg×1個じゃだめなの?
重石は、短時間でしっかり漬けて梅酢を上げる下漬けでは2~2.5kg×2個、長期間ゆっくり漬ける本漬けでは2~2.5kg×1個のみを使うため、ひとつずつを用意しておくのがベストです。
梅の実の重さ×2倍の重さが下漬け、梅の実と同じ重さが本漬け、これが重石の重さの目安です。きれいに梅酢が上がりますよ。
ペットボトルに水を入れて、しっかりと栓をしたものでも代用できます。ただ、漏れるなどの事故で失敗すると目も当てられませんで、その点は充分にご留意くださいませ。
作り方
| 1 | 洗い桶、または大きめの鍋に、たっぷりの水を入れ、梅を静かに入れます。 |
| 2 | 写真では片手でアクロバティックなことになっていますが、撮影の都合ですので、両手で行いましょう。 |
| 3 | こちらの写真も片手ですが、両手でやさしく包むように洗います。また、決してゴシゴシ洗わないようにしましょう。 |
| 4 | |
| 5 | 水気はカビの原因になりますので、しっかりとふき取りましょう。 |
| 6 | |
| 7 | |
| 8 | ここからは、使い捨て手袋を手にはめて、梅を扱いましょう。 |
| 9 | |
| 10 | |
| 11 | 写真は全然行き渡ってないですが、まぁ、だいたいでOKですよ。 手でわしわし混ぜるのは止めましょう。梅の実に傷が付いてしまいます! |
| 12 | |
| 13 | 重石を2つとも上からのせます。重石は、いずれもアルコールで消毒しておきましょう。 |
| 14 | 1日2回朝晩、紙袋、重石、押しぶたを外し、容器を上下にゆすります。 |
| 15 | これで、下漬けは完了です。 |
2. 本漬け(赤じそ漬け)
漬け汁(白梅酢)が上がったら、赤じそを加えて、本漬けをします。
赤じそのアクを出し、下漬けした梅に加えて本漬けをします。
約1か月間、梅雨明けまでじっくりと漬け込みますので、2~3日に1回は確認するようにしましょう。
用意するもの
| 用意するもの | 梅2kg分 |
|---|---|
| ■材料 | |
| 赤じそ | 2束(葉だけを使います。正味約200g) |
| 粗塩 | 大さじ2 |
| ■道具 | |
| 大きめのボウル(直径23cm以上) | 1個 |
| ざる(直径23cm以上) | 1枚 |
| 平皿(直径20cm程度) | 1枚 |
| 重石(2~2.5kg) | 1個 |
| 菜箸 | 1膳 |
| 使い捨て手袋 | 1組 |
| 消毒用アルコール&キッチンペーパー | 適量 |
「用意するもの」について
上記の材料や道具類について、いくつか補足します。
赤じそ
■どんなのを使うのが良いの?
葉の表・裏面とも赤いものを選びましょう。
葉のギザギザが少なく、裏面が緑色のものは不向きです。
茎付きの場合、写真のように、約90cm幅ほどの板の間が埋まってしまうのカサがあります。
作り方
| 1 | |
| 2 | |
| 3 | |
| 4 | |
| 5 | このとき、赤じそがちぎれないようにしましょう。 |
| 6 | |
| 7 | |
| 8 | アクは、1回目より泡が少なめ、鮮やかな紫色になっています。 |
| 9 | これで、アク出しは完了です。 |
| 10 | |
| 11 | |
| 12 | アルコールで消毒した平皿をのせて、 |
| 13 | |
| 14 | |
| 15 | |
| 16 | 万一、カビが生えていたら、スプーンなどですくい取り、捨てましょう。 |
3. 土用干し
梅雨がすっかり明けて、かんかん照りの晴天が3日間以上続くような気候になったら、土用干しをしましょう。
土用干しはなぜするの?意味あるの?
土用干しの目的は、次のようなものがあります。主に、保存性を高めること、柔らかく、色鮮やかに、風味豊かにまろやかに仕上げる役目を持っています。
・太陽光で殺菌する
・余分な水分を蒸発させる
・皮や果実を柔らかく仕上げる
・色を濃く鮮やかにする
・風味豊かなまろやかな味にする
ただ、例えば「ベランダ狭すぎ!日が当たらない!」「排気ガスまみれのベランダなので、梅を干すとか絶対無理!」という環境の場合は、土用干しをせず、「2. 本漬け(赤じそ漬け)」のまま、梅酢に漬けて保存してもOKです。その場合、保存性は劣ります。
色が黒くなってしまうため、赤じそは分けて保存し、冷蔵庫で保存して、2年以内を目標に食べ切るようにしましょう。
用意するもの
| 用意するもの | 梅2kg分 |
|---|---|
| ■道具 | |
| 盆ざる(直径30cm) | 3枚 |
| (ベランダが狭い場合)ドライネット | 1つ |
| 菜箸 | 1膳 |
| へら または しゃもじ | 1つ |
| 約2Lの保存容器 | 1個 |
| 消毒用アルコール&キッチンペーパー | 適量 |
「用意するもの」について
上記の材料や道具類について、いくつか補足します。
盆ざる(直径30cm)×3枚
おうちが広い場合は、直径50~60cm程度のざるが1枚あればOKです。
私の家のように、「そんな大きなサイズを広げる・しまう場所がない」という場合は、直径30cmの盆ざるを3枚用意しましょう。
次項でご紹介するハンギングドライネットと組み合わせて、梅干し2kgをちょうど干すことが出来ます。
盆ざるは持っておくと、野菜をゆでて冷ましたり水気を切ったりする際や、おもてなし用のざるそばやそうめんを盛ったりと、調理でも食卓でも大活躍しますよ。
ドライネット
おうちが広い場合は、必要ありません。
前項でご紹介した直径30cmの盆ざるが、ちょうど3枚入ります。
この、盆ざる+ドライネットの組み合わせは、梅干し以外でも、大根やにんじんなどの干し野菜を作ったりと、大活躍しています。
約2Lの保存容器
漬け込みの際に使用したホウロウ容器のまま保存しても良いのですが、長期間保存となると、かなり大きいですので、場所を取ることから、出来上がった梅干しは、2L程度のコンパクトな容器に入れ替えると良いです。
材質は、ホウロウかガラスが最適です。一番経済的なのは、インスタントコーヒーの空き瓶です。でも、インスタントコーヒーを飲まないご家庭は、ホウロウかガラス、かめなどのコンパクトな容器を用意しておくと良いです。
作り方
| 1 | 本漬けをしてから1か月ほど経っていますので、梅はすっかりと鮮やかな赤色に染まっています。 |
| 2 | あとで、赤じそを置きますので、中央は空けておきます。 |
| 3 | |
| 4 | |
| 5 | |
| 6 | |
| 7 | ベランダに3日間干します。その際、次のことを守りましょう。 |
| 8 | ・盆ざるの上中下の位置を、1日ずつ入れ替えましょう。 ・カビの元となりますので、雨に濡らさないようにしましょう。 もし夕立やゲリラ豪雨など、雨に遭ったら、次のように対応しましょう。 梅がしわしわになって乾いたら、土用干しの完了です。 |
| 9 | |
| 10 | |
| 11 | |
| 12 | |
| 13 | この時点でもいただけますが、半年ほど経つと、味がなじんでまろやかになり、さらに美味しくいただけます。 |
| 14 |
4. 梅干しを使ったレシピ
超遅筆ですが、少しずつアップデートしていきますね。
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